今回は、私が今夢中になっているビー玉転がし、「クボロ」と「クゴリーノ」について書こうと思う。
(T・斎藤)
気持ちを落ち着かせる効用
上から下に何かが落ちる様子を眺めることは、人の気持ちを落ち着かせる作用がある。と、どこかで聞いたことがある。
たとえば、雨。 滝。 花や葉っぱが舞落ちる様子。
パチンコに熱中する人が多いのも、そのギャンブル的要素だけでなく、実はカツンカツンと釘にぶつかりながら玉が落ちる様子を見るのがみんな好きだから、というのがたぶんある。
もっとも、パチンコ屋は音がうるさいから私にとっては落ち着ける場所ではないが、もし川のせせらぎが聞こえるような静かなパチンコ屋があったら、それはものすごく落ち着けるスポットかもしれない。
また子供用の玩具においても、カタカタと人形やビー玉が上から下へと落ちてくる仕掛けおもちゃは昔からある定番だ。
当初、それら上から下に落ちる物たちを実際に眺めながら、その「落ち着く度」を比較する記事を書こうと思った。が、やめた。
なぜなら、落下系おもちゃのひとつとして手に入れた「クゴリーノ」があまりにも素敵で、私の気持ちをグイグイ落ち着かせるもんだから、もう比較とかするのがバカらしくなってしまったのだ。
というわけで、今回はこの「クゴリーノ」とその兄貴分「クボロ」について書こうと思う。まずはクゴリーノから書いていこう。
クゴリーノ
クゴリーノは、簡単に言えば「積み木」である。 パンくずリスト風に表現すれば おもちゃ>積み木>玉転がし系 というジャンルに分類される。
積み木に、ビー玉が転がる溝が掘ってある。 これを組み合わせることで長大なビー玉のコースを作れる、というわけだ。スイス製。一応、子供(3歳)の誕生日プレゼントとして買ったが、もちろん欲しかったのは私だ。
手にしてみて、まずその精巧さに驚いた。 表面がつるつるすべすべに加工されており、なんとも美しい。
カタログの写真ではこの質感までは見えなかっただけに、これはうれしい誤算だった。
これらをつなげてビー玉を転がすと、 それだけでもう、十分過ぎるくらい楽しい。
ビー玉が木に当たってコツンという音や、 溝を転がる時の走行音がとても心地いい。
やってるうちに、 「そうだ。ずっと前からこういうのがしたかったんだ、自分。」 ということを思い出した。
小学生の頃、粘土で道を作りそこにビー玉を転がすことに異様に熱中した自分。が、粘土の量が足りず思う存分ビー玉を転がせない。 「もっと大きなコースを作れたらいいのに…! 大きくなったらすごいビー玉転がしを作るんだ。」 と思っていたことを、すっかり忘れてた。
その失われていた野望が、今…! という感じだ。
(いや、そんなに大げさなもんじゃない)
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