思い出の場所など、ちょっと見てきて欲しい場所を投稿すると誰かが見てきてくれる、「ちょっと見てきて」のコーナー。 東京からわりと近いのにまだだれも見てきてくれていない投稿が、埼玉北部にいくつかあるので、まとめてちょっと見てきた。
(工藤 考浩)
見てきてジャーニーとは? 「ちょっと見てきて」のなかで、なかなか見てきてくれないところを、デイリーポータルZのライター陣が旅をしながら見てくる企画です。
埼玉県加須市
というわけでやってきたのは埼玉県加須市である。 到着したのは夕方4時過ぎだ。 通常こういう取材は、暗くなる前に済ませたいので早い時間に行うことが多いが、今日はわざと遅くした。 なぜなら暑いから。 この日は「今年一番の暑さ」という予報が出ており、しかも向かう先は、暑いことで有名な熊谷にも近い埼玉県北部。 日中の外を歩き続けるのはどう考えても大変なので、遅めの時間にした。 それでも加須市は暑く、電車を降りたら何もする気がなくなりそうになった。
駄菓子屋を探せ
本当は「暑い」ということを書くのはやめようと思っていた。 夏は暑いのが当たり前だし、見てきてジャーニーの内容に気温は関係がない。 でも、駅前に立った時には「暑い」ということ意外考えられなくなったので、書かせてもらった。 書かなくてもいいことを書いてしまったが、これ以降は粛々と書き進めてゆこう。 ますは、今回見にいく見てきてその一、である。
もう20年ちょっと昔、高校の頃に通っていた駄菓子屋です。 僕らは「まっさん」と呼んでました。 店のオヤジがゲームセンター用のゲーム基板を何十枚も所有していて、店頭に5台くらい置いてあるテーブル台には発売から2,3年経ったようなゲームが並べてありました。 ワンプレイ20円から50円くらいだったと思います。 いつも常連がうまい棒とかテキサスコーンとかたまねぎさん太郎を食べながらプレイしていて、マッピー256面とかスカイキッド全面クリア全基地撃破とかレベルが高かったのを覚えています。
懐かしい気がする
駅前広場に地図が見えたので、何かヒントになるかと思って近づいてみると、避難場所の案内図だった。 暑い中無駄な体力を使ってしまった。 暑さゆえ徒労感もひとしおである。 やれやれ。
実際に懐かしい
見てきてジャーニーで知らないところにやってくると「懐かしい」気がするのはいつものことだが、加須は今までよりももっと懐かしい気分になった。 このあたりは、昭和の後半あたりの建物が現役で使われているケースが多いように思う。
たぶんこの先
おそらく、投稿者のヒデさんは僕とほぼ同世代だと思う。 よそものの僕が懐かしいんだから、ヒデさんはもっと懐かしいだろうな、と想像しながら、地図に示された目的地に近づいてきた。 たぶんこの先が、まっさんの駄菓子屋ではないだろうか。
閉店してました
地図にあったずばりその場所に、シャッターの閉まった建物があった。 通りがかりの人に「このへんにゲームができる駄菓子屋さんありませんでしたか?」と聞いてみたところ、その建物がまさにそうであるという答えだったので、たぶん間違いない。 「ずいぶん昔に店じまいしたよ」ということだった。
次はフライ屋さん
「見てきて」の一つ目は調子よく見つかった。 日差しが傾いてきてはいるが、それでも容赦なく暑いので、さくさくと撮影が済んでほっとしている。 この調子で次も見てこよう。