――ベトナムハーブを育てたい、と、ベトナム料理関係の皆さんは、どのくらい前から思っていたんですか?
森泉「さがしていた人はいると思いますが、とにかく手に入らなかったので…。どうでしょうね?」
中塚「僕は以前、『ベトナミーズ・シクロ』(六本木)という店の料理長をやっていたんですが、その当時、10年くらい前から、ずっと欲しかったですね。日本産オリエンタルバジルなどは、季節に一瞬出回ったりすることもあったんですが、通年とおして入手するのは無理だったんです。
千葉の山奥に、野生化したベトナムのタデがあるって噂をきいて、本気で取りに行こうかと、思い詰めたことが、あります(笑)。」
森泉「ベトナム人の方がベトナムから送ってもらってるケースとか、地方で直に育てて使っている、ベトナムレストランの話はありましたが、一般の方向にもオープンに販売する…っていうのは、『ファーム・レガーロ』さんが初めてなんですよ。」
――ラオラムっていう、ベトナムのタデは、強烈ですよね。ドクダミとコリアンダーの中間のような、何ともいえない味がして…。日本ではタデを食べる文化って、ないですよね。
伊藤「実はタデは日本でも、懐石料理で使うようですよ。蓼塩っていうものがあります。」
中塚「蓼酢はポピュラーですよね。焼き鮎に添えるのが定番です。」
――え、日本でも、タデを薬味として、食べる文化があるんですね。知りませんでした…!
栽培成功した、各種ハーブを、見せていただいた。 |