泣ける話
「ハチ公」
母にきいた、僕がまだ幼稚園くらいの頃の話。忠犬ハチ公というお話があると知った僕が、どんな話かきいたらしいんですよ。母が説明したのは「主人が死んでからも毎日駅に迎えに行った」みたいな、それこそ140文字で収まるくらいのざっくりしたあらすじ。で、その日の夜。寝室で物音がするというので様子を見に行くと、ふとんの中で僕がひとり嗚咽を漏らしていたそうです。ハチ公が可哀想で。
これ自体は泣ける話でもなんでもないですが、今の汚れた自分と照らし合わせて、純真だったあの頃…、と思うと涙が出ますね。みんなそんな時代があったんですよ。きっと。 |