チロルチョコはトロフィーの土台に似ている、と常々思っていた。
いや、あるいは、トロフィーの土台を見て思ったんだったっけか、「チロルチョコに似ている」と。
まあとにかく、激似の両者。この際、作ってみることにしよう。
(乙幡 啓子)
トロフィーに限った土台ではないけども
しかし今回、トロフィーの土台になってもらうので、なるべくオーソドックスな種類を用意したい。昔から好きだった、コーヒーヌガーのとミルクチョコのやつなら、土台に適しているのではないだろうか。
土台に車の絵が入ったトロフィーなんてない。オーソドックスなものまでもが、いつからこんなに楽しげになったんだ。と言われても、チロルさんも困るだろう。
土台はこれでいいとして、きらきら金色に輝くトロフィー本体はどうするか。これもチョコを中心としたお菓子で構成してみることにしよう。ヘンゼルとグレーテルに出てくるお菓子の家、そこに飾ってあるトロフィー、というわけだ。魔法使いのおばあさん、何のコンペで獲得したのか。
部品はこれで整った。さあ組み上げていく、その前に。トロフィーは、何といってもあの、金色に輝くボディである。それを再現するため、思い切って「食用金箔スプレー」を買ったのだ。けっこうした。
組み上げる前に、ささーっと金色のパーツを作ろう。トロフィーのように、グロッシィでラグジュリアスな黄金を。
第一の難関、金箔まぶし
金箔の扱いは難しいとは予想していたが、なかなか部品に定着せず、作業が滞る。滞っている間に、ポルトガルが5点くらい入れてしまった。
グロッシィでラグジュリアスな金色、というより渋い蒔絵みたいになったが、まあいいだろう。次は部品同士の接着だ。チョコレートを溶かして糊代わりにすればOKか。あとは思うままに適当に組み上げていこう。
第二の難関、組み立て
接着剤のチョコがなかなかすぐには固まらないので、目に見えないくらいののろさで傾いてたりするからたまらない。冷蔵庫から出すと微妙に、微妙に傾いてる。そこをちょっと押して直す。その繰り返し。
それでも、組立て自体は楽しい。ジェンガ気分でもあるし、どんなパーツを使ってどう「それらしく」しようか、とか考えるのもちょっと楽しい。
仕上げには、どうしてもこれを入れたかった。
わが「チロル徽章」では、各種の菓子を取り混ぜたオリジナルトロフィーで、コンペ等に花を添えております。どうぞお気軽にお問い合わせください。という雰囲気である。
思いついたときは「こりゃ、新しいホビーになるか?!」と奮っていたが、数時間で終えるにはちょっと厳しい作業だった。作り終えたあともおっかなびっくりで運搬せねばならない。
それでも、家庭内での表彰には使えるかも。来年の父の日にひとついかがでしょうか。