これからの季節、「細胞」は透明感があり、見るからに涼しげだ。
水菓子にはぴったりだ。なのでさっそく作ってみたい。御菓子司・乙幡による、謹製「セルごよみ」である。
(乙幡 啓子)
高校では生物選択だった
水菓子にするからには、動物細胞より植物細胞のほうが適している気がする。なんとなく。
ではさっそく、細胞の観察をしてみよう。
学習用の安い顕微鏡がちょうど家にある。雑草からむしってきた葉っぱをプレパラートに載せて、覗いてみた、が。
というわけで、手っ取り早く画像検索し、一番わかりやすそうな模式図をもとに調製。模式図なので、実物と違う色分けをされている部分もあるが、そこはもうそのまま真似しちゃうことにする。
しかし何せ「植物細胞」なので、やり方が確立されてるわけはない。和菓子の方法を採る一方、とにかく自由に組み立てていけばいいのだ。そう思ったら、不安にさいなまれていた心が軽くなった。