時代が見方をする
念願のバスを手に入れた山本さんに、大きな転機となったのが「規制緩和」である。
それまでバス会社を作るには、バスの保有台数や車庫の整備など厳格な規定があり、事実上新規参入は不可能だったのだが、政府が進めた規制緩和により、新しくバス会社が作るのが容易になったのだ。
そこに山本さんは目をつけた。
山本さんは自分のバスを購入し、自由に運転することができるようになったが、山本さんが憧れていたのはバスを運転することではなく「バスの運転手」になることだったのだ。
そんな山本さんにとって規制緩和は渡りに船ということで、正式に書類(と認可が降りるギリギリの台数の中古マイクロバスを)を揃えてバス会社を設立した。
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