大人の夜の車両基地
新宿駅の東口を出て徒歩およそ3分。この、何の変哲もないビルの上にかっこいい基地があるという。
エレベーターで9階に上がり、扉が開くと目の前にこんな看板が。
バー?銀座??
やめてけろ、オラ生まれてこのかた、ばーなんで行ったごとねーから。
スかス、取材依頼をしていたので逃げ帰るワケにも行がね。恐る恐る入ってみると、店内は薄暗くてなんだか落ち着いた空間。んだば、カウンターの前にヂオラマがあって、汽車が走っています。BGMで流れるシャンソンの上に、汽車が走る「シャー...」という音が重なって、なんだか妙に心地ええ。
こごなら、オラでもくづろげるかも分がんね!
ここ「バー銀座パノラマ新宿店」は、鉄道模型を眺めながら飲める店として2008年11月にオープン。カウンターの前に1周およそ8mの線路が敷かれ、お店の照明に合わせた美しい夜景のなか、毎日さまざまな列車が走っているのを眺めることができます。なんと、ただ眺めるだけじゃなく、自分の車両を持ち込んで走らせることもでき、またボトルキープならぬトレインキープ、つまり持ち込んだ車両を預かってくれたり、展示してある車両を購入することもできるそうです。
ということは「マスター、このロマンスカー。走らせて。」なんて、その場でお買い上げして走らせることもできるってことか!かっこいい!!
ということは「あちらのお客様から、新幹線500系です」なんて、その場で奢って走らせることもできるってことか!かっこいい!!(500系が)
肝心のお酒や料理も充実しているので、鉄道好きなら何時間でも過ごせてしまうのではないでしょうか。
ジオラマは、正面が高架駅、向かって右側が山岳地帯と変化に富んだ構成なので、座る場所でまったく違う景色を見ることができるそう。
では、向かって左側は?そうそう、僕はこれを観に来たんだった。
向かって左側、お店の入口すぐのあたりにはターンテーブルを中心とした機関庫、貨物駅風の味つけがされたエリアになっています。これが夜景にマッチしてすごくかっこいい!
残念ながらターンテーブルは音が大きく、そのまわりの機関車なども含めて動かすことはないそうですが、それを取り囲むように線路が通っていて、定期的に列車がやってくるのでまったく飽きることなく時間が過ぎて行きます。実際、僕も取材終わってからも10分くらいぼーっと眺めてしまいました。
ここは近々、今度は仕事帰りにゆっくり行ってみたいと思いました。東京ではほかに銀座と渋谷にもお店があるとのこと。
ただし、ターンテーブルや車庫風のエリアがあるのは新宿店だけらしいですよ。
バー銀座パノラマ新宿店 https://www.ginza-panorama.com/store/shinjuku/index.html
〒161-0031 東京都新宿区新宿3-31-1 大伸第2ビル9F TEL (03) 5363-0842/FAX (03) 5363-0841 <営業時間> 17:00〜3:00(日祝23:00)
模型も基地推しで
というわけで、模型の世界でも車両基地だけをめぐってみました。
なかなか楽しかったですが、ひとつだけ不満を言わせてもらえば、模型の世界でも車両基地は単に車両を留め置くだけのスペースか、もしくは実際には動かないディスプレイとしての役割が多かったのが残念でした。
せっかくレールやポイントをたくさん買って基地を作るんだから、もっと積極的に使ってるところ見せてほしいなと思いました。
仕方ないから、理想の基地、自分で作るか。