ここからは、東京都の合羽橋で撮影してきたカッパをいくつか見てもらおう。ビルの壁面に大きく描かれていたカッパだ。
大島「これは典型的な現代のカッパですね。口が鳥のクチバシになっているでしょう。」
あ、やっぱり!僕も画像を表示してすぐにそう思った。だんだんと目がカッパを見ることに慣れてきている。
大島「イラストの雰囲気もすごく現代的じゃないですか。黄色いクチバシが付くと、体表の緑色とツートンカラーで、派手になりますよね。現代人はこれくらいのカッパの方が解りやすいと思う」
斎藤「これ、カッパなのに金髪ですね。これはアリなんですか?」
大島「うーん、カッパの体毛はそもそも黒ではないことが多いですからね。日本人基準で考えちゃダメですよ。妖怪なんだから」
大島さんの「妖怪なんだから」の一言で、ふっと我に帰る。確かに妖怪なんだから、毛の色くらいでどうこういうのが、おかしいのかもしれない。しかし、こうして話をしている時点で「妖怪だからなんでもアリ」ということにはならないのだ。
なんというか、妖怪について考える時には独特の感性が必要な気がする。次のカッパではその辺のことをより深く語ってもらった。 |