「僕が欲しかったのと違う!」
最後はカラモデルそのものより、箱のほうに全力を注ぎ込んでしまった。
食べ終わってから殻だけとなったズワイガニをこうして組み立て、生きていたときのようなポーズをさせるのは不思議な感覚だった。うちに冷凍され運ばれて来たときよりも若返ってる。
こうやって(と足を曲げ)逃げたり、こうやって(とハサミを振り上げ)敵を威嚇したりしたんだろうな、と動かし、そしてたまにしげしげ眺めては、殻の構造に唸るのもいい。