トンネルの外に立つ案内板を見ると、そこには「ねじりまんぽ」とあった。ふむ、ねじりまんぽ、とな。ねじりまんぽ、ねじりまんぽ……。何かこう、心をくすぐるネーミングである。「ねじり」で「まんぽ」なのだ。素晴らしい。私はこれを、声に出したい日本語の土木部門第一位に据えるとしたい。
とまぁ、そんな戯言はさておき……。ねじりまんぽは、正式には斜拱渠(しゃきょうきょ)と言い、強度を高めるために煉瓦を斜めに積んだトンネル、ということだ。「まんぽ(間歩)」とは鉄道の線路をくぐるトンネルのことで、それがねじれているから「ねじりまんぽ」。至って単純明快なネーミングである。
しかし、このねじりまんぽが作り出す螺旋模様はおもしろい。他にも現存しているものが無いかと調べてみたら、やはりあった。しかも嬉しいことに、私が住んでいる関西圏に集中しており、特にJR東海道本線の大阪−名古屋間に多いようだ。これは是が非でも巡らなければ。
……ところで、この螺旋状のトンネルを見ていて、何かを思い浮かべないだろうか。筒状の内部を線が螺旋に走る――そう、銃のライフリング(銃弾が通る、銃身に刻まれた線)である。というワケで、アレをやってみた。 |