イオンといえばイオン
やってきたのはここ、イオンである。郊外型大型スーパーの代名詞とも言えるイオン。名前はジャスコだったりサティだったりするかもしれないが、あなたの家の近くにもきっとあるはずだ。イオングループでは北海道から沖縄まで全国で559 店舗のGMS(総合スーパー)を展開、ライフスタイル提案型の売場でお客さまの衣食住をサポートしているのだから。
そういうわけで、こここそがたぶんイオンの力の源である。ここにある材料であれば、さらに強力な電池を生み出すことができるはずだ。
2ページ目に来てやっと明らかになったこの記事の主旨。「イオンにあるものを使って強力な電池を作ろう」(なづけて「イオン電池」だ)というもくろみなのです。
イオンに来てから一段落しかたっていないが、早くも家に帰ってきてしまった。
しかし抜かりはない。聖域からたくさんの資源を持ち帰ってきた。あとはひたすら実験をくりかえすのみ。
ジンジャーエール(トップバリュ)
前ページで酢の電圧が高かったので、酸性狙いで炭酸飲料を。ご存知トップバリュはイオンのプライベートブランドである。イオン生まれのイオン育ち。いわばイオン界のサラブレッド。よりイオンの力が濃厚に発揮されるのでは、という期待が高まる。
結果は0.947ボルト。僅差でレモンには及ばず!とりあえずこれが暫定一位。(前ページのレモンはイオン産じゃないのでランキングには含みません)
スポーツドリンク(トップバリュ)
イオン(スーパーじゃないほう)といえばスポーツドリンクだ。小さいころ、ポカリスエットのパッケージに「体液に近いイオン組成」とか書いてあるのをみて、それ以来ポカリスエットが気持ち悪くて飲めなくなった。(今は飲める)
こちらはトップバリュ製品なのでポカリは関係ないが、パッケージには「陽イオン」「陰イオン」の文字がどっかり。いける。
トロピカーナミックスジュース
ジュース代表は、トロピカーナのミックスジュース。トップバリュのジュースを使ってもよかったのだが、ある理由のためこれにした。その理由は次のページで明らかになるのだが、気にしてもらってもかえってガッカリする程度の理由なのでいっそのこと聞かなかったことにほしい。
ジュース代表は、トロピカーナのミックスジュース。理由は好きだから!
ポンカン
ひとつくらい果物もまぜよう。レモンと同じく、柑橘類で攻めた。ポンカンだ。
柑橘類の中でもポンカンを選んだ理由は、あまり食べたことがないからだ。そう言うとあとで食たくて選んだように思えるが、しかしこの実験をしたあとの果物は金属が溶け出していて有害なので、食べてはいけないのだ。輪切りではなく小さめの櫛切りなのはそういう事情からである。
豆腐
このへんからちょっとチャレンジングな素材に挑戦しはじめる。まずは豆腐だ。
水分の多そうな食品ということで選んでみた。くわえて、豆腐を作るのに使う「にがり」には、塩化マグネシウムが含まれている。マグネシウムとかなんかイオンっぽくないだろうか。知らないけど。
刺身
続いて刺身。左の写真を見てほしい。この刺身一人前パック、これだけ入って298円である。半額の見切り品とかではない。正規価格で298円。
安い。お買い得。そういう意味で、イオンの真価が存分に発揮された素材であるといえる。イオンの真価つながりで、電気のほうもすごいのではないだろうか。
梅干し
最後、ジンジャーエールに続いて食べ物でも酸性を、ということで梅干しを。
使いやすそうな練り梅があったので、そちらを買ってきた。ちょっと水気が少ない気がするが、そこをなんとかPHでカバーしてほしいところ。
以上でレモン電池でいうレモン部分、すべての素材が出そろった。結果をグラフで見てみよう。
手堅いのからイロモノヘ、の順にためしたら、そのまんまのグラフになってしまった。
上位はトップバリュ同士の接戦となったが、僅差でジンジャーエールが一位。前ページの結果もあわせて考えると、酸性かつ液体が強い、という傾向はありそうだ。
下位も見てみると、そうはいっても刺身と豆腐の健闘ぶりもなかなかのもの。レモンと同じ柑橘類であるポンカンと並ぶとは。正直、ここまでなんでも電池になるとは思わなかった。
さて、これはまだ第一段階に過ぎない。究極のイオン電池探しは、もう1ページ続きます。