石器時代は石で缶詰を開けたからおれもそうする
もしも、もしも、だ。 石器時代に缶詰があったとしたら。 そこにはノミも金槌さえもないわけでやっぱり石で缶詰を開けていたのだろうと思う。
いや、書いていてなかなかつらいところがある。要は単純に石で開けてみたかったのですよ。あと、キャンプに缶詰持ってきたけれども単純に缶切り忘れた、というシュチュエーションの想定でもいいです。と、いうかそっちの方がいいですね。とにかく河原に移動して石を拾います。
すばらしい石が見つかる
ところが、河原はまるっこい石ばっかりだった。 これで缶を叩いてもいいのだけれども、開くのにものすごく時間がかかるだろう。
かといって、ここで缶開けに適した尖った石を探すのも、ものすごく時間がかかるに違いない。
やっと見つけたこの石。こんな下流の方でこれだけの鋭さを保っているなんて、まるでいい年こいて夢を追っかけてアルバイトで専門学校に行っている人のようである(本題と関係ないけれど僕もそういう境遇です)。危なっかしいようで、実は頼もしい(といいな、と自分で思っている)。それでは、始めてみたいと思います。
石器時代の味だ
と、やっているときは3時間くらいかかっているような気がしたのだが、実際にやっていたのは30分くらい。もちろんこれは「鋭利な良い石」を使用した上での時間だ。ちなみに石探しに要した時間もまた30分くらいである。実際にやってみると、石器時代が、打製石器から磨製石器に移行した理由が皮膚感覚で理解できるというものだ。
缶切りの本質とは
ノミと金槌を使って8分、その辺の石を使っても30分くらいで缶詰は開けられる。ちなみに同じ物を缶切りを使って開けたら、1分30秒かかった。石器時代、19世紀、そして現代へ…という時間経過と比べてみると「すごく効率がいい!」といえるほどの物ではないと僕は思う。
では人々はなぜ缶切りを使うのか?ここまでやってきた僕ならわかる。「手をベトベトにさせないため」だ。