あるときから、夫が薬屋ででしか帽子を買わなくなった。
「帽子は薬屋のがいちばん」
そういっている。最初は薬屋で帽子? と思っていた私も、徐々に確かに便利な薬屋の帽子に納得していた。
我が家では薬屋で買った帽子は“ドラッグ帽”と呼んで冬場は大変に重宝している。
(text by 古賀及子)
薬屋は帽子を売っている
本記事のタイトル「帽子は薬屋で買う」。これを一読されてどう思われただろうか。
「え?」と思った方がたくさんいてくれたら嬉しいけれど、「うん、そうだよね」と思った方も結構いるんじゃないか。
なぜなら、かなり普通に薬屋には帽子があるのだ。
このように間口の大きめの店の店頭にあることが多い
このときいう“ 薬屋”とは、いわゆる調剤薬局のような本気の薬局ではなく、ドラッグストアというやつだ。
あ、そういえば売ってるなあと、思い出しませんか。ね、ぐいぐい。
こちらのお店は上段が帽子、中段が手袋、下段が靴下 薬屋では帽子は単純に防寒グッズとして扱われている
薬屋はなんでも売っている
いきなり話の腰を折るようだが、実は帽子じゃなくても薬屋というのはほとんど何でも売っているのだった。
今回、「帽子」を! 「薬屋」で? というギャップの面白みを伝えられたらと思って調査を始めたのだが、改めてドラッグストアを回って気づいた。
ストッキング、洗剤、台所のラップ、チョコレート、マスカラ。
これ、私どれもはドラッグストアで買っている。薬じゃないのに、だ。
薬屋で売っているのは帽子だけじゃなかったのだ(なんだろう、この文章)。
こちらのお店では、スパッツ(トレンカと呼ばれる、足の裏にひっかける部分がついたやつ)が激安
けれど推したい薬屋の帽子
けれど、それでも、今回は薬屋の帽子について語らせて欲しい。
というのも、薬屋で売っているチョコレートやストッキングはスーパーやコンビニで売っているものと同じものだが、帽子はちょっと違うのだ。
洋服屋や雑貨屋で売っている帽子とはなにか違う、薬屋の帽子独特のものがある。
その特徴をまとめながら、薬屋の帽子(以下、ドラッグ帽)を紹介していきたいと思います。
自宅にあるものと、買い増したもの、全4品を見ていきながら、ドラッグ帽の魅力をお伝えします