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はっけんの水曜日
 
2010年版・新しい影絵を作ろう


 

太陽やライトなど光る物があれば、あとは自分の手のみでやることが出来る影絵遊びは皆さん子供の頃に一度くらいはやったことがあるんじゃないでしょうか。

しかしその影絵のバリエーションも、いい加減「犬」とか「キツネ」とかじゃなくて、もっと新しい、現代に即したニュー影絵があってもいいんじゃないかと思うのです。……ということでボクが考えてみました。

(絵と文:北村ヂン



影絵はひとり遊びの王様じゃないかと思う

みなさんはひとりで時間をもてあましている時、どんなことをしてヒマをつぶしているでしょうか。

目の中に浮かんでいる謎の模様を追いかけてみる、さけるチーズを必要以上に細くする、ラーメンのスープに浮いている脂をつなげて天下統一する……等々、いろいろなヒマつぶしがありますが、ボクがよくやっていたのは影絵遊びです。手の影を壁や地面に映して色んな形を作るという……まあ非常にネクラ感の高い遊びですよね。

さすがに最近はヒマをつぶすにもインターネットはあるし、携帯電話もあるしで、影なんかで遊ぶ機会は全然なくなりましたが、受験生の頃なんかは特に勉強するのがイヤでイヤで現実逃避して、勉強机の電気スタンドを使って影絵遊びをしていました。


ひとり遊びが上手な子供でした


そんなモン今考えると、とても面白いとは思えないんですが、当時のボクは何を考えていたんでしょうか? 勉強しすぎて頭がバカになっちゃってたんですかねぇ。

……ということで今回は久々に影絵遊びをやってみて、楽しいのかどうか、そして当時のボクは大丈夫だったのかを検証してみたいと思います。


まずは何はなくとも影を浮き上がらせるための光源が必要ということで、500Wの強力なハロゲンライトを購入!

調べてみたら過去に小野法師丸さんが「フィジカル影あそび〜江戸VS現代」という記事で使用していたライトと同じタイプでした。

直視したら目がつぶれそうなくらい強力に発光するのにお値段1000円以下というお手軽さ、もはや影絵に最適な定番ライトといってもいいでしょう(?)。


モニター上で見てても眩しく感じるほどの輝き!


影を映すスクリーン代わりに白いシーツを天井から吊り下げました。シワッシワに見えますけど、ちゃんと新品を使用してますからね!


そして、スクリーンを挟んでライトと逆側に三脚をセッティングしてタイマーで影絵を撮ることにします。

さっきから著しく生活感のあふれる写真が続いていますが、コレ寝室なんですよね……。真っ暗に出来る部屋がここしかなかったもんで。


そんじゃ早速はじめてみましょう。まずは影絵の定番中の定番、犬。ワンッワンッ!

さすが強力ハロゲンライト! 結構キレイに影が映りますね。


こちらも定番、キツネ。コンコン! この辺はよく見る影絵です。

しかし、ここまでやっての感想は


そこまで爆発的に面白くなるとは思ってなかったですが、誰に見せるでもない影絵をひとりでやってる虚しさときたら……。電気スタンドで勉強部屋の壁に影を映してた時はすごく楽しかった記憶があるんですけどね。

しかも、ものすごーく地味な作業のわりに、その影絵を写真に撮るのは結構難しいんです。


こんな感じで、影絵を作りながらカメラの液晶をのぞき込んでポジションを決定、それからシャッターボタンを押し、タイマーでシャッターが切れるまでの間に急いで再び影絵を作る……。

慌ただしいわポジションが決まらないわで、なかな大変なんです。


なので、このように……。


超真剣な顔。ギャーッ! こんな真顔で影絵やってる大人、イヤだよー。

 

少しハイレベルな影絵に挑戦

さて、「影絵なんかやってもつまらない」という結論で記事を終わるワケにもいかないので、影絵のマニュアル本(そんなのあるんですね)というのを買ってきて、そこに載っている影絵に挑戦してみることに。

さっきまでの定番影絵と違い、その本にはかなり複雑なものも沢山載っていました。


はい、猫!


おおっ、それっぽい! 上手いこと両手を使って頭部分と胴体部分を役割分担しているので、慣れると尻尾や後ろ足をリアルに動かすことも出来ます。


こちらはウサギ。


本に載ってたサンプルはもっと出来がいいんですけどね


コレなんかは影だけ見ると、手で作っているということは分かるものの、どうやってこんな形にしているのやらサッパリ。


実は、こんなことになっているのです。見えない部分でも指を絡ませてたりしていて、上手いことウサギっぽい形にするまでにかなり時間がかかってしまいました。

しかし、そんなこんなで試行錯誤をしていたらちょっと楽しくなってきましたよ!


……ということではなく、難易度が上がってやりがいが出てきたってことでしょう。そりゃ、犬とかキツネ作っても何の達成感もないですからね。

それではさらにドンドン影絵を作っていきましょう。


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