ホームへ
ホームへとでてみる。
雪景色のせいもあり、「正しい北海道の(田舎の)駅の佇まい」という雰囲気だ。そして誰もいない。キタキツネのお迎えもなかった。
「郷愁」とキャプションを打ってみたが、実はこの駅、ぼくが高校時代に通学で利用していた駅である。その頃はまだ有人の改札があり、駅の様子もちがっていた。列車の本数ももう少し多かったと思う。カール・レイモン工場跡なんていう看板もなかった。ソーセージが有名になったのは、ぼくが北海道を出た後なんだろう。
ホームにしばらく立っていると、1時間1本(未満)の上り列車が入ってきた。
1車両のワンマン列車だ。ゆっくりと停まりドアが開いたが、誰ひとり降りてこなかった。
気になる陸橋へ
駅から先ほどのカール・レイモン工場跡を超えて少し歩いたところに、実にいい味の陸橋がある。
学生当時からこんなにボロボロだったかは記憶にない。なにしろ使ったことがない。渡って大丈夫なのか心配になる見た目だが、この機会を逃すと今度くるときには壊されてしまっているかもしれない。なにしろこの下を新幹線が通るとは思えない物件だ。今のうちに是非渡っておきたい。
かつては屋根があったのだろうか。錆びた骨が余計に冷たさを感じさせる。
どことなくヨーロッパの雰囲気すら漂っているとは言いすぎか。
エスプリでありアプレゲールであり実存主義だ。