もう少しだけ、学会の説明させてください

実は最初の写真のような演題の上で発表できるのは、まあまあレベルの高い研究者になってから。駆け出しの学生ぐらいだと「ポスター発表」と言われる形式で発表をすることとなる。
会場はめちゃくちゃ広い、単独の展示ホールだ。

フロアにずらーっと発表用ポスターが貼ってあり、発表者はその前に立って聞きたい人が来るのを待つ。
で、聞きたい人が来たら説明し、一通りの説明が終わったあと、あれやこれやとディスカッションをする。このときの会話は、関係者以外には、ほとんど宇宙語状態である。

企業ブースでオマケがもらえる！

さてやっと本題。
もう10年ほど前だが、僕は一度だけこの学会に参加したことがある。神戸で行われたときだ。
学習意欲の極めて薄い、ひどい大学生だったのだが、先生が「人生の思い出に、一度くらい行ってきなさい」とホテル代だけ出してくれたので、青春18きっぷで12時間かけて茨城から神戸まで行ったのだ。

で、行ったはいいのだが、先輩の手伝い以外にできることも無く、不勉強であまり他の発表も分からなかったため、企業ブースをうろうろしていたら、「くじ引きしませんかー！」と声をかけられ、「？」となんとなく引いたら、いきなり大きなラッコのぬいぐるみが当たったのである！

思わぬ収穫に貧乏学生だった僕はすっかり舞い上がってしまい、あちこちのブースでオマケをもらいまくった後、そのまま気をよくして、神戸中華街で飯を食い、ルミナリエを観光して茨城へ帰った。
以上が僕の、最初で最後の学会参加の思い出だ。

というわけで僕の脳内で学会は「オマケがいっぱいもらえるイベント」という認識のされ方をしているのだが、その認識が果たして正しいのかどうか、それを検証するためにこの取材に来たのである。

僕は当初の目的を達成するべく、意気揚々と企業ブースへ向かった。

きれいなお姉さんに遭遇！

一番最初に向かったのは、「アプライド・バイオシステム」さんのブース。

ここのブースでは、クイズラリーくじ引きをやっていた。ブースを回ってクイズに答え、くじ引きに挑戦してあたりが出れば、写真背後にある特大のぬいぐるみがもらえる、という。

そう！　たしか僕が10年前にやったのも、そういうくじ引きの類だった！　今でもやっぱりもらえるんだなあ、と思わず感慨に浸る。
ここは一発目から、特賞かA賞を当てていきたいところだ。お姉さんの笑顔にゆるみがちになる顔をきりりと引き締めて、クイズ＆くじ引きに挑戦した。

赤玉はC賞。

目的のA賞・アニマル湯たんぽでは無かったが、とりあえずオマケ第一号の獲得に成功である。イエイ。
調子に乗って隣にあるブースに行ってみた。

おうーっと……。カップ焼きそば。
残念ながら第一希望の品では無かったが、それでも賞品を手に入れることができた。
しかも親切なことに、手ぶらだった僕を見かねて、袋までつけてくれた。こうして、オマケ第二号も無事手に入れることに成功した。

このあと勢いに乗じて、次々とオマケをもらっていくことに成功する。その様子は次のページで伝えたい。