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ロマンの木曜日
 
初日の出をダムで見る


見逃した人もこの記事で2010年の初日を拝めます

僕は朝が弱いので、日の出というものをほとんど見たことがありません。ましてや年に1度しかない初日の出なんて、今まで見たことがないのはもちろん、放っとくとこのまま見ないで人生を過ごしそうです。それもなんだか寂しいので、1度くらいはがんばって初日の出を見てみたい、と思いました。

一年の計は元旦にありと言うし、どうせ見るなら自分が好きな場所に行きたい。そしてそれはダムだ。というわけで、ダムから初日の出を見たいと思ったのです。

萩原 雅紀



初日の出が見えるダム

まず、たくさんの好きなダムの中からどこで見るかを考えたのですが、それには以下のような条件があります。

  • なるべく家の近所
  • ダムの本体が東を向いている
  • ダムの目の前が開けている
  • 早朝でもダムの上に入ることができる

こういった、どうでもよいが、しかし厳しい条件をクリアし、東京近郊でたったひとつ合致したのが村山下ダム(多摩湖)。役割としては多摩川の水を浄水場に送る前に一旦貯めておくためのダムで、主に土を盛り立てて造られるアースダムという形式。どちらかと言うと見た目は川の堤防に近くて、ずどーんというコンクリートの高い壁、といういかにもなダムっぽさはないのですが、目の前は住宅地で開けているので日の出を見る環境は申し分ありません。

日の出を見るのに役割とか形式とかどうでもいいのですが、ダムを見ると説明したくなる、という僕の習性だと思ってください。

そういえば、ここ去年の桜の季節にウェブマスター林さんが訪れていますね。



大きな地図で見る
ここも立派にダムなんです(湖右側の一直線の部分が堤体)

地図で見ると堤体は南北に延び、しかもやや南に傾いています。冬の日の出は真東より少し南にずれるはずなので、この上なら正面で日光を浴びることができるのではないでしょうか。もしここがオーストラリアだったら初日の出鑑賞には使えないところでした(北にずれるから)。北半球に生まれてよかったー!

というわけで、日の出時刻の2時間くらい前に出かけました。


まだ真っ暗の早朝4時半

 

半端ない寒さ

ジーンズの下にトレーナーのズボンを履くなど、思いつく限りの厚着をしてきましたが、それでもものすごい寒さです。気象庁のサイトによると、元旦早朝の東京西部の気温は氷点下4度。東京でふつうに生活しているとほとんど体験することのない氷点下。駐車場に来てみると、車に霜が降りてそれが凍りついていました。ガラスの氷を融かすだけで10分くらいかかりました。

なんか今年の冬、やたら寒くない?


ガラスが凍っていた

初ダム詣で

しかしさすが元旦早朝、出発してしまえば道はガラガラで、30分ほどで多摩湖に到着。さっそく堤体の上に行ってみると、意外なことに歩いている人がけっこういました。どうやらすぐ近くに神社があって、初詣の行き帰りの人が通っているようです。

でも、彼らは気づいていないかも知れませんが、神社に行く前にダムの上を通っているんだから、ここにいるみんな今年の初詣場所はダムです。


村山下ダムの入口に到着
そこそこ人が歩いている

これから日が昇るはずの東の空はまだ暗いですが、反対側の西の空には丸くて明るい月が浮かんでいて、その光が湖の水面に反射して、なんだかちょっと幻想的な光景を造り出していました。年明け早々、いちばんの目的である初日の出よりも前にいいものを見せられてしまいました。ここ、実はけっこう当たりな場所?


東の空はまだ暗い
有名な取水塔と明るい月

適当な場所を確保して三脚を立てて、あとは日が昇るのを待つだけですが、まだ1時間以上あります。じっとしていると指の先の感覚がなくなってくるくらい寒いのですが、ここはダムの上。風を遮るものも暖をとるものもありません。等間隔で光っている足元灯がひょっとして暖かいかも、暖かかったらこれはライフハックだ、と思ったのですが中身はLEDなのかまったく熱を感じませんでした。

省エネとかも大事だけど、この場所では優先順位ってものがあるだろう(逆切れ)。


こんなに明るいのにまったく熱を感じなかった
目の前の神社のたき火(お焚き上げ?)にあたりたい

すぐ近くに、同じように日の出を待っているらしい高校生くらいの男の子のグループがいたのですが、だんだん興奮してきたのか恋話とか始めてしまって、嫌でも耳に入ってくる甘酸っぱい(そしてしょっぱい)話にひとり身悶えしていると、徐々に東の空が明るくなってきました!


ぼんやり明るくなった、と思ったら
ものの数分でこの明るさに

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