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フェティッシュの火曜日
 
ドクロマークは解剖学的にどのくらい正しいのか?

優等生的なドクロ


 

斎藤「これは悪くないですね」
廣瀬「久しぶりに良いのが戻ってきたね!」

一つ前ののこってり筋肉質なドクロとくらべると、端正で爽やか。肉料理の後の抹茶アイスのような存在だ。先生もさっぱりした涼しげな表情になってくれた。

しかし、具体的にどこが良いかと言うと説明に困るドクロである。特に細かい部分を描写しているわけでもない。強いて言えば「間違いが少ない」ドクロか。結果的に表情も本来の頭蓋骨のような雰囲気を出すことに成功している。


実物と並べてもあまり違和感がない。きちんと頭蓋骨を観察して描いたな、という気がする

廣瀬「あとは、頭に縫合(骨のつなぎ目)があればもっと良かったね」
ここまで良いバランスで描いてあると、縫合や神経の孔など細かい所が逆に気になってくるのが人情だ。


講評…全体的に正確である。特に眼窩(眼の穴)は中々ストイックに模写してあるのではないか。
斎藤…80点 廣瀬…80点

総評

骨模型をいとおしそうに抱く先生

最後に先生から総評をもらうことにした。

廣瀬「頭蓋骨はどんな人にも入っています。小さいけれども、色んな穴や突起が精巧に作られていて、本当に素敵なんです。だからもっと愛情を持って正確に描いて欲しいですね。あと、全般的に下顎骨が適当だったり、描いてなかったりするのがちょっと残念。こんな素敵な骨はないのに…」

当初はちょっとした冗談で始めてみて、手頃な人に手伝ってもらった、という企画だった。しかし実際にやってみたら、先生の骨に対する愛情に正直驚いた。「解剖学」なんていうと、とっつきにくい学問に思えるが、その礎となっているのは素朴な人体への愛情なのだろう。そんなことを考えました。

それにしても、骨と仲良しな先生

取材協力

日本指圧専門学校
廣瀬直子先生


この記事の裏話は1月13日の > 友の会 < にて公開予定です。

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