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はっけんの水曜日
 
激安ジーンズの長さを比べる


 

デフレである。
酒の飲み過ぎで手が震えているのではない。
それは手ぶれだ。
モノの値段が下がっているのだ。
世の中的には問題があるようだが、あまり先を見通すのが得意ではない僕にとっては、安くなるに越したことはない。

デフレの象徴として話題になることが多いのが、千円以下で売られているジーンズだ。
今まで、安くても三千円くらいしていたジーンズが3分の1の値段で買えるようになったのはありがたい限りである。
その激安ジーンズの、「長さ」に注目してみた。

工藤 考浩




長さが足りない

こういう話をすると、感じ悪くとられてしまいがちなのだが、僕はジーンズの長さが足りない。
一般的なジーンズだと、丈が足りなくて、足首が出てしまう。
要するに、足が長いのだ。
どうだ、反感を持ったか。

世間では「足が長い=よいこと」というコンセンサスができている。
「裕次郎は足が長い」というとスマートで格好良いことを意味する。



一般的なジーンズをはくとこうなる

物体としての見た目の良さは僕も否定しない。
スポーツカーの車高の低さかっこいいとか、鏡張りの高層ビルがかっこいいとか、そういう次元では確かにそうかもしれない。
しかし、足が長いからといって得をしたことは何一つない。
トラの鋭い爪はかっこいいが、あれは獲物を捕らえるのに役立っている。
僕の身長は185cmで、背が高いことも特に男性の場合は利点とされるが、満員電車で楽なのと待ち合わせの時に発見してもらいやすいくらいで、(率直に言うが)だからといってモテるわけではない。


くるぶしが出る

20代のころはむしろ、コンプレックスに感じていた。
ひょろっと細長い体型を鏡で見るたびに、がっしりとした男性的な体型にあこがれを持った。
「背が高いね」と言われて、「髪の薄い人に『はげてますね』って言ってるのと同じですよ」と言い返したこともある。
そういった精神的なマイナス面は気の持ちようでなんとでもなるが、物理的なデメリットはいかんともしがたい。
布団からは足が出るし、ほかの人がかからないクモの巣にもひっかからる。
そして、一番の問題はズボンの長さだ。


座るとこうなる

激安ジーンズ履き比べ

お店でズボンを試着して、長さが足りなくてあきらめたことが何度もある。
ごく普通のジーンズ(たとえばリーバイスの501など)だと足首が出てしまうので、ハイカットのスニーカーを履くなどしてごまかしている。

きっと最近話題の激安ジーンズも、その価格故に、標準的な体格に特化して生産しているに違いない。
僕のような体型の人にもっと光を! という世間へのメッセージを込めて、きっと短いに違いない各社が出している激安ジーンズを履き比べてやろう。

と思って4メーカー5種類のジーンズを購入してきたのだが、意外や意外、なんと結構長いのである。
ともかく、履き比べをご覧いただこう。


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