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はっけんの水曜日
 
「自動車時計博物館」で、それ以外の展示物を見る


 

広島県ではわりと有名らしい、ちょっと変わった博物館「福山自動車時計博物館」。その名の通り自動車と時計が展示されている博物館なのだが、正直ボク的にはあんまり興味ないジャンルだなぁ〜……と思っていた。

ところがこの博物館、自動車と時計以外にも余計なものがやたらと展示してあるらしいのだ。ということで「福山自動車時計博物館」で自動車と時計以外のものを鑑賞してみた。

(絵と文:北村ヂン



「自動車時計博物館」とはどんなところなのか!?


珍奇なスポットを日々求めているボクは、仕事などで地方に行ったらとりあえずタクシーの運転手さんに「この辺に変わった観光スポットってないですか?」と聞いてみることにしています。上手いメシ屋さんとかもそうですが、地元の変なスポットを一番知っているのもやはりタクシーの運転手さんなんですよね。


全然アテにならない時もありますけど

で、先日、広島に行った際にオススメしてもらったのが「福山自動車時計博物館」。以前デイリーポータルZでも紹介した「オレンヂ園」とか「かっぱ村」みたいに名前からしてどーかしてそうなスポットとは違い、わりとまともな名前。これで普通に自動車と時計が展示してある博物館だったらあんまり面白そうじゃないけど……。

とりあえず、タクシー運ちゃんの情報収集能力を信じて行ってみることにしました。すると


ええっ!? まさか……

!!!!?

地方都市に似つかわしくないズドーンと巨大なビルの屋上に「福山自動車時計博物館」の看板が! まさかココがその博物館なの? こんなビルが建つほど儲かってるの!? ……と思いきや

さすがにそんなワケはなく、そのビルの隣に問題の博物館はありました。あのビルは看板を出させてもらってるだけなんでしょうね。

それにしても、おそらく札幌の時計台をモチーフにしたと思われるこの建物……。なかなかイイ感じに珍奇な匂いが漂ってきています。

それじゃ早速中に入ってみましょうか。

ぎょっ! いきなりオバマ大統領の蝋人形が。なんで!?

なんかオバマ以上に謎なおっちゃんが出てきました。……しかし、そんな答えが聞きたかったんじゃありませんよ。

ま、いいや、とりあえず館内を見ていきましょう。

それほど広い建物ではないのですが、こんな感じで大量の展示物がゴチャゴチャッと詰め込まれていて、密度は非常に高くなっています。

うーんと……あまりに色んなものが一気に視界に飛び込んできて、まだちょっと情報が処理しきれてないな。

まあ「福山自動車時計博物館」と言うだけあって、基本的にはこのように、クラシカルな自動車や

昔懐かしの時計だったりが展示されているわけですが、あまり「自動車」とも「時計」とも関係のなさそうなものも沢山展示されているようです。たとえば……

世界の自動車王、ヘンリー・フォードの蝋人形。まあ、これは「自動車」つながりということで許容できる範囲内ですが。

発明王、トーマス・エジソン。これは……「時計」関連ってことかな? でも、別に時計はエジソンが発明したんじゃなかったような気がします。


キング・オブ・ロック、エルヴィス・プレスリー。いや、格好いいですけど……多分「自動車」も「時計」も関係ないよなぁ
反逆のヒーロー、ジェームズ・ディーン。はいはい、彼は自動車事故で亡くなってますからね! 自動車博物館的には相当イメージ悪いぞ

黒船で浦賀に来港して日本を開国させたペリー提督。自動車っつーか、船関係の人ですよね
いきなりチョンマゲ登場! この人は阿部正弘といって、ペリーと交渉した人らしいです

おおっ、第16代アメリカ大統領、エイブラハム・リンカーン。まあ「リンカーン」って車もありますから……?
第42代アメリカ大統領、ビル・クリントン。もはやモニカ・ルインスキーさん関連のことしか覚えてません

そしてGHQ最高司令官、ダグラス・マッカーサー元帥と「バカヤロー解散」の吉田茂ですね。……いや、ホントにどういう基準で選ばれてこの蝋人形たちが展示されているのやら全くわかりません。


それくらいしか共通点が見つからないもんなぁ

ま、しかしボクは自動車免許すら持っていないような人間なので、自動車にも大して興味がないため、正直「自動車時計博物館」といってもあまり期待してなかったんですけど、こりゃ「自動車」「時計」以外の変なものを探して楽しめそうな気がしてきました。

ちょっと期待度アップ!

余談ですが、この人は名前をメモし忘れちゃったので誰だか分からなくなっちゃって……、スイマセン。このルックスのみの情報で誰だか分かった人がいましたら編集部までご一報を!


自動車と時計以外の展示物がザックザク


さて「自動車時計博物館」と言いながら、それ以外の余計なものもいっぱい置いてありそうなこの博物館ですが、もちろん基本の展示はしっかりしています。


こんな感じで、おそらくかなり貴重なものであると思われるクラシック・カーがバンバン展示されていて、しかも自由に写真を撮ったり、乗ったり出来るという、この手の車が好きな人にとっては夢のような場所なんじゃないでしょうか。

ただ、残念なことにそのクラシック・カーに混ざって、こんなチョンマゲ丸出しの蝋人形が置かれたりしちゃってるんですよね。コレ、自動車の写真を撮りに来た人にとっては障害物以外の何でもないでしょう。

まあ、ボクにとってはこれこそが楽しみどころなんですけどね。この博物館、ちょいちょいこういう余計なものが置かれているんですよ。たとえば

炊飯器やお釜がこんな大量に……

しかも展示されている自動車の奥、窓際の空いたスペースという非常にどうでもいい場所に積み上げられているだけ。「展示」とはほど遠い状況で置かれています。なんの意味があるんですかね、コレは。

こちらには色んなタイプライターが……。

あ、昔懐かしの赤い公衆電話も置いてあります。……なんのこっちゃ。当然、10円入れて実際に使えるワケじゃないですよ。

さらに、石油ストーブ、ガスストーブ、電気ストーブなど、様々な時代の暖房器具が。しかもコレ、特に時系列で並べられたり、ジャンルで分けられてたりするワケではなく、ただただ博物館の片隅に放置されているという……。

レトロなテレビもありますね。コレもかなり大ざっぱに積み上げられています。

それにしても、さっきの自動車はピッカピカに磨き上げられていたのに、それ以外の展示物(?)のケアは本当になおざりで、どれもこれもホコリをどっちゃりかぶってますね。

その他にも鉄カブトや軍物の水筒、飯ごう……。このメチャクチャな展示物のラインナップ、ホントに意味が分かりません。

ここの館長さん、ただ単に古いものだったらなんでもいいからバンバン集めちゃうタイプの人なんじゃないの!?


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