去る10月29日、「すかいらーく」最後のお店が閉店した。1970年7月7日に1号店を開いて以来、39年間続いたすかいらーくがなくなってしまったのだ。
すかいらーくがなくなるというニュースを聞いて、他人事のようには思えなかった。なぜなら、僕も1970年生まれだからだ。僕は1月生まれで、すかいらーくは7月生まれ。学年で言うと僕の方が一個上になるのだが、同じ年に生まれたことには変わりない。だからどうした? と言われるかもしれない。1970年生まれの人は沢山いるし、1970年開業のお店も沢山あると思う。しかし、すかいらーくに関しては何か特別なものを感じるのだ。小さい頃、家族の外食は近所のすかいらーくと決まっていたからかもしれない。それに、このページではすかいらーくのマークを真似ている(上の「すみましーん」というマーク)。
そんなすかいらーくがなくなってしまう。静かに感傷に浸っていたら、林さんからメールが来た。
「すかいらーく最後の日を一緒に見に行きませんか?」
先月の地平線に続いて、林さんからロマンティックなお誘いである。先月は僕の腰の具合が悪く、林さん1人で地平線を見て来てもらった(「東京から2時間で地平線を見られる場所」)。僕のために下妻まで行ってくれた林さん。その優しさのお陰で、僕は取材に行かずして記事を書くことが出来た。そこまでしてくれる人は中々いない。
と思っていたのだが、後日、デイリーポータル編集会議の議事録に、「あれは僕の記事じゃないのか?」という林さんの発言が載っていた。もしかしたら1人で行かされたことを根に持っているのかもしれない。挽回しなければ。
というわけで、僕と同い年のすかいらーくの最後を、林さんと一緒に見に行くことにした。
(text by 住 正徳.) |