スイートポテトはとってもおいしい
さんざん書いてもまだ書きますが、私は焼き芋が好きだ。なので、スイートポテトはちょっと「ぜいたくだ」と思っていた。
焼くだけで十分おいしいんだから、砂糖や牛乳、ましてや卵にバターを入れるなんてもったいないじゃないか、と。
それで、自分でもスイートポテトを作ったことはなかったのだが、初めて作ってその美味しさに驚いた。
私は料理があまり得意でなく、そう好きでもないようで、料理にひと手間かける習慣がない。
さつまいももそうだが、ジャガイモも、レンジでふかしてバター醤油でなら食べるが、つぶしてポテトサラダにすることはほとんどないのだった。
そうか、焼き芋とスイートポテトの違いは、じゃがバターとポテトサラダの違いみたいなものだったのか。
そりゃ美味しいに決まってるわ。
たまごかけご飯は白身だけでも美味しい
えっさ、ほいさとスイートポテト作りが続いておりますが、その間にここで卵白について重要な発見のご報告をしたいと思う。
スイートポテト作りはは通常、卵黄を使う。卵を卵黄と卵白に分けるというのは、私にとって4年に1度あるかないかだ。
今回スイートポテトを作るにあたって2009年は卵黄卵白分けのオリンピックイヤーになったわけだが、さて、卵黄を使ったら卵白はどうすればいいのだろう。
料理やお菓子作りの得意な方ならきっとマカロン的なものをつくるなりして上手に消費されるのだと思うのだが、今回思いついて、白飯にかけてみた。
卵白だけの卵かけご飯だ。
卵黄なしじゃそれこそ淡泊なだけだろうと思っていたのだが、これがほぼ問題ないといっていいくらい美味しかったのだ。
卵かけご飯のキーは、卵黄ではなく圧倒的に卵白だったのか。
卵黄にこだわりのある方もいるかとは思うが、こだわりのない人だったら十分美味しく食べられると思う。
4年後、また卵黄と卵白を分けることがあったら迷わずご飯にかけたい。
余談、終了。さて、スイートポテトもできましたよ!
今度は冷静に味見するため、一晩おいて味をなじませつつ、おなかもすかせて試食することにした。
勝負は、ねっとりか、ほくほくか?!
会社で試食、といっても誰かに味見をお願いするのではなくひとりである。
周囲に私と同じ程度に焼き芋(及びスイートポテト)に情熱を燃やす人材が見あたらなかったのだ。自分でも、これはかなりの芋マニアでないと分かってもらえないタイプの企画であることはなんとなく自覚している。
さて、マニアック対決。勝負はどうなった。
皮の近くは、えぐみがある
勝負は、なんとほくほく部の勝ちであった……!
というのも、そうなのだ、さつまいもは皮の近くにえぐみやスジがあるのだった。
ほくほく部の方は砂糖や牛乳、卵と上手に調和してすばらしい味わい。
ねっとり部、まさかの落とし穴だ。
焼き芋として食べる場合はスジやえぐみがアクセントにすら感じたのだが、お菓子にすることでえぐみが引き立ってしまった。
本来、お菓子にしてもねっとり部とほっくり部を分けなければれば皮のえぐみは気にならないどころか、味わいにもなる。
ねっとりとほくほくが別人であるという考えからして間違いだった。 やっぱり、芋はほくほくもねっとりも、併せて一つの芋なのだ。
思えば冒頭で焼きカレーパンと揚げカレーパンと例えたが、それを当てはめるなら焼き芋と芋のてんぷらになることにもまた、今更気づいたのだった。
どんだけ芋好きなのか
ちょっとどうかというくらい芋愛があふれてしまった。あふれた愛で火傷どころか火事になったみたいな結果であった。
読んでいるみなさんを火傷はしていないでしょうか大丈夫ですか。いや、みんなが火事を眺めているのは対岸だろうか。
今回の大火事で、私の長年の無条件のねっとり信仰がようやく一段落ついた気がする。これからはねっとりにとらわれることなく、ほっくりと折り合いを付けながら穏やかに生きて行けそうだ。人生でひとつ大きなかせを外したような気持ちです。
……だからなんで私は芋の話をするときにすぐ人生を引き合いに出してしまうんだろう。