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フェティッシュの火曜日
 
カキ氷とエビお好み焼き、略してカキオコを食べてきた

次はカキ氷の番

エビオコが食べ終わる前に、夏期オコのもうひとつの「カキ」であるカキ氷を注文だ。


この日は大雨で肌寒く、カキ氷を食べるような天気じゃないけれどね。

お好み焼き屋でカキ氷というのは、別にカキオコというダジャレをいいたいためのメニューではなく、もともと日生のお好み焼き屋は夏になるとカキ氷を出していたそうで、カキ氷だけを食べに来る地元の人も多いらしい。 

日生は港町なので、魚を冷やすための氷を作る会社が昔からあり、そこの「いい氷」が使えるのだ。 


確かに透明度が高く、「いい氷」である。彫刻にチャレンジしたい。

 

自家製の蜜がうまい

この氷を削るのは、年季が入った手回し式の機械。シャリシャリと気持ちのいい音を立てながら削られていくいい氷。

注文したのはみぞれ金時。氷の上に、みっちゃんが自分で炊いたあずきをたっぷりと乗せ、そこにザラメを炊いて作ったという自家製の蜜をたっぷりとかける。「蜜を炊く」っていう言葉をはじめて聞いた。

カキ氷というと市販のカラフルなシロップでしか食べたことがないので、自家製の蜜というのは味が全く想像できない。


シャリシャリという音がいい。できれば真夏日に来たかったよ。

このお手製のあずきがまたうまそうなんだ。

蜜の色がところてんにかける酢醤油みたいな色で焦る。

その上からさらに氷をこんもりと乗せる。

そして蜜をジャブジャブとまわしかけたら完成。

これまたエビオコに負けず劣らず、見た目は地味なカキ氷が完成した。

ひと匙すくって食べてみたら、これが今までに食べたカキ氷とはまったくの別もの。カブトムシが好きそうなやさしくてコクのある手作り蜜の自然な甘さが後を引く。今まで食べた味の中で一番近いのは、この前ルノアールで飲んだガラナジュースの味だろうか。

なるほど確かにこれはシロップではなくて正に蜜だ。

氷自体も研究会の二人が「いい氷」というだけあって、サラサラとした口当たりが素晴らしい。

このカキ氷、正直なところエビオコ以上にびっくりした。

 

夏期オコの正しい食べ方

お好み焼きとカキ氷を両方頼んだら、それを同時に食べると口の中が熱くなくて、さわやかに食べられるらしい。

この食べ方が日生の正しい夏期オコの食べ方だと会長が言い張るので、試しにやってみた。


まずアツアツのエビオコをほおばる。アフィイ。

口の中をやけどしそうになったところで、すかさずかき氷を放り込む。フメタイ。

熱さと冷たさのジェットコースター。口の中が一気にダチョウ倶楽部になった気分。

お好み焼きでもカキ氷でもなくなるけれど、あまじょっぱくてうまい。これぞカキ(氷)オコ(ノミヤキ)の醍醐味ってことでいいでしょうか。会長、私をだましていませんか。


甘さ控えめであずきの味がしっかりと感じられる金時がまたうまいんだ。

エビオコとカキ氷とか、カキオコと近鉄難民とか、こういうでたらめな組み合わせ、割と好きです。


 

日生観光情報 その4 カキフライソフトとらぶらぶソフト

五味の市の中では、カキフライソフトという、ソフトクリームにカキフライが刺さったものが食べられます。前は温かいカキフライを刺していたのですが、落下事故が続発したため、冷たいカキフライになったそうです。

かかっているのはチョコではなく刺身醤油。

カキフライ以外にも、さわらフライやいも天を選べる「らぶらぶソフト」もあります。ゲテモノっぽく思われるかもしれませんが、食べてみるとけっこうおいしいです。揚げたてだったら最高だと思います。

らぶらぶソフトを見つめあう二人。この後、特に何もありませんでした。

おわり

 

おもしろかったです

夏の日生、天気は大荒れだったけれど、観光客がいっぱいのシーズンとはまた違った感じの街を感じられたし、なにより夏期オコというダジャレを存分に楽しめました。

この次の日、津山ホルモンを食べに行った(記事参照)のですが、みんな初対面にもかかわらず、なんだか遠くに住む友人や親戚達に、久しぶりに会いに行ったような気分になる旅でした。

やっぱりカキ氷はカラッと晴れた日に食べたかったです。天気悪すぎ。

取材協力:日生カキお好み焼き研究会


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