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フェティッシュの火曜日
 
岡山県の津山ホルモンうどんはうまかった

二軒目は創業120年の橋野食堂

腹六分目で一軒目のくいしん坊を後にして、二軒目にやってきたのは、かつて交通の要所であった旧出雲街道沿いにある橋野食堂。創業はなんと120年前という話だが、ハチノス大将曰く、数年前から創業120年といっているので、実際はもう少し古いらしい。


ちょんまげのお侍さんが、お銚子で日本酒を呑んでいそうな時代を超越したお店。

さすが歴史のある店だけあって、店内が昭和映画のセットみたいだ。いまにも扉を開けて渥美清や菅原文太が入ってきそうである。


お客さんはおっさん率100%(自分含む)。でも最近はホルモン目当てにくる女性客も多いそうです。

この店もホルモンうどんがメインという訳ではなく、食堂だけあって、親子丼、天そば、カレーライスまで揃っている。どちらかというとホルモンがおまけっぽいメニュー構成。


ちなみに一番人気はブタ焼だそうです。

「ホルモン焼き」と「うどん」を出す店なので「ホルモンうどん」も置いているという感じで、話に聞いたホルモンうどんの成り立ちを実感できてちょっとうれしい。



味噌だれのホルモンうどん

メニューをしばらく眺めて、ホルモンうどんを注文。頼むものが入店前に決まっていても、とりあえずメニューは眺めたい派。

ホルモンうどんが天プラうどんと並んで書かれているので、かけうどんにホルモンが乗ってきたらどうしようと一瞬悩んだ。それはそれでおいしそうだが。


「悪役商会所属だけど実はすごいいい人」みたいな奥行を感じさせる店主。代々ホルモンを食べて育ったであろう骨格と顔立ち。

ホルモンうどんは一玉と二玉を選べるシステムなのだが、さっきの店では一玉で食べ足りなかったので、つい後先考えずに二玉を注文。でも今考えれば、さっき食べたのが15分前の話なので、明らかに間違ったセレクトである。


ここの店もやはり下処理、下味なしの生の牛ホルモンミックスでつくります。

タレは味噌をベースに、ユズやニンニクなどの十何種類の野菜や調味料で味を調えた自家製味噌ダレ。野菜は男らしく青ネギとモヤシのみ。


味噌だれの焼ける匂いで、またお腹が空いてきました。


ビールが飲みたくなる味

果たして出来上がったホルモンうどんは、さっきの店で食べた市販品のたれで作ったやつよりも少し濃い味付けで、肉体労働したあとに食べたいような感じ。ホルモンの鮮度はもちろんいうことなし。とにかくビールが欲しくなるしっかりとした味なのだ。


ドロッとした味噌だれを使っているので、、ふにゃっとした感じではなく、少し乾いた感じに焼きあがっている。口いっぱいに頬張って、ぐいっとビールで流し込みたい。

私が「ビールに合いそう」という話を連発していたら、研究会の鈴木さん、明楽さんから「ぜひ飲んでください」といっていただいた。その時は車の運転があるので飲めないお二人に遠慮したのだが、あれは絶対飲むべきだったなと今更ながら後悔をしている。

味噌だれが絡んだあいつをビールで流し込みたかった。


このフヨフヨしたやつがやっぱりうまい。

豚バラ肉と牛ホルモンを例のたれで一緒に炒めるという裏メニューもある。これを頼んでいたら、さすがにビールを頼んでいたな。

橋野食堂
電話番号:0869-26-0502
住所:津山市川崎549-9
営業時間:10時〜20時
定休日:日曜日(不定休)

 

津山観光情報 その2 B'z稲葉浩志の実家

B'zのボーカルである稲葉浩志さんの実家、「イナバ化粧品店」が橋野食堂の近くにあります。店内は稲葉記念館みたいになっており、ファンの女性でいっぱいでした。

稲葉さんは津山市の市民栄誉賞受賞者だそうです。

研究会の明楽さんと一緒に入店したところ、稲葉さんのお母さんに「あんたら、ホルモン食べてきたでしょ!匂いですぐわかるわ!」といわれました。ホルモンうどんを食べて、イナバ化粧品店と兄のお菓子屋にいくのが、B'zファンの定番コースだそうです。

この似顔絵は、やっぱりあの人なのでしょうか。

つづく

 

 
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