午後6時。西の空が赤く染まるころ、彼らはやってきた。
大発生したムクドリたちだ。
空をよく見ていると街中の公園にある林のいたるところから小さな集団が飛んで出てくるのがわかる。それらが空で一群となって渦を巻きながら移動していく。
写真ではこのムーブメントをお伝えするのが難しいのではないかと思い、動画でも撮っておいたので見てほしい。ぐわんぐわん飛んでいるのがおわかり頂けると思う。黒い煙みたいなのが全部ムクドリです。
その後一部のムクドリ集団は高度を下げ、一斉に一本の街路樹の中へと吸い込まれていった。
この街路樹、近づいてみると内部にムクドリが大量に入っているのがわかる。木の葉に隠れてムクドリの姿は見えないのだが、木全体が生きてるようにざわざわしている。全体がスピーカーになったかのような大合唱も聞こえてくる。
ムクドリの群れはこの後日没までこの周辺の空をぐわんぐわん飛んでいた。
ムクドリの目的は一体なんなのか。みんな一斉に家に帰る途中なのだろうか。これだけの数の鳥が帰る寝床なんてあるのか。
謎が謎を呼ぶムクドリの大発生だ。
すごい数いました
つくばのムクドリは噂どおりたいへんなことになっていた。しかしこの話を茨城在住のライター加藤まさゆきさんに話したところ「え!あれがデフォルトじゃないんですか」と言われてしまった。いや、違うでしょう。だってあんな黒雲みたいな鳥の群れ、初めて見たってば。
それからムクドリの情報を教えてもらうために寄ったJAXAの展示施設がものすごく面白かったのでいつかこちらをメインに記事を書きたいと思っています。