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フェティッシュの火曜日
 
さくらんぼうの可愛らしさ

もう収穫期に入ってました

加工食品の栽培をしている、間瀬手 小練(まぜて こねる)さんの果樹園にお邪魔させてもらうことにした。


待っとったよ〜

久しぶりにお会いしたが、相変わらずの朗らかさである。「後ろの車は間瀬手さんのですか?」と訊ねたら、「ううん、ぜんぜん知らん人の」とこたえて、さっさと果樹園のほうへ歩きだした。


こっちこっち!

「数日前の雨で一気に実が太った」と、 嬉しそうな間瀬手さん

間瀬手さんのあとをついて歩いていくと、どこからともなく、甘いような油っぽいような、加工食品独特のいい匂いが漂ってきた。収穫の時期に間に合ってよかった。


まずここね

間瀬手さんが一本の樹に近寄って枝をかき分けはじめた。確かになにかの実がなっているようだ。「なんの樹ですか?」と訊くと、間瀬手さんは笑いながら、


なにって、ほれ、プチシューでしょうが

あっ、ほんとだ! よくみるとプチシューの実がなっている。「プチシューの樹、はじめてみるの?」そう言われ、ぼくは顔を赤らめて頭をかいた。まったく、これでは魚が切り身の姿で泳いでいると思っている若者を笑えない。


収穫は丁寧にハサミでおこなう

間瀬手さんによれば、プチシューは一本の樹からとれて6個ほど。
「加工食品ってのは、どれもそんなもんだね。本数を植えなきゃならないから、あんまりたくさんの種類には手をだせないよ」
そんな中、最近は土地の広い中国に大規模な農場を構えるメーカーが増えているらしく、競争が激化しているのが頭痛の種だという。
「今のところプチシューには産地の表示義務がないでしょう。だから消費者はどこで栽培されたプチシューなのかわからないわけ。となると、やっぱり安いほう買っちゃうもんねえ」
顔は笑っていたが、いつのまにか増えた皺に苦労がうかがえた。

  

お肉大好き

次に間瀬手さんがみせてくれたのは、なんと、


唐揚げの樹

こんがりキツネ色、まさに今が旬である。


大手コンビニ向けの唐揚げとのこと 間瀬手さん会心の笑みである

コンビニは見た目にもうるさいため 気をつかうらしい

ここで間瀬手さん、もぎたての味をチェック。「農家はねえ、自分たちの舌がいちばん厳しいんだよ。だって自分はごまかせないからねえ」


「もぎたては甘みがちがう!」と自画自賛

「唐揚げは見た目も可愛いし味もいいし、最高だよ」と間瀬手さん。確かに風に揺れる唐揚げの実の愛らしさはほかの加工食品にはない魅力にあふれていた。動画でそれが伝わるだろうか?



つづいては、今年はじめて成功したというこの食品だ。


 

 
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