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土曜ワイド工場
 
磯の魅力
釣り情報は一切ありません。


ここ数年、ISO取得とかISO申請などの表示をあちこちでよく見かける。何かと思ったら国際標準化機構の略称らしい。

ところで僕は磯が好きだ。ゴツゴツした岩場、打ち付ける波、潮だまりのよく分からない生き物、謎の漂着物、そして特にひとけのなさが良い。

だからISOと言えば磯であって、国際標準化機構とは全然思わない。なのに世間でISOといえば国際標準化機構と認知されてるのは磯ファンとしてほっとけない。

磯の覇権をISOから取り戻すべく、今回は磯の魅力を紹介したい。

小柳 健次郎



真鶴駅前はもっと閑静な地かと思ってたら人が多い。

磯は駅から10分のところにない

まず磯に行くのに立ちはだかるのはアクセスである。 当たり前だが大抵の磯は駅の近くにないので、 車を持ってない人にとっては電車とバスしか方法がない。

そんな電車とバスで行けるかつ人があまりいなくて静かそうな磯を調べたところ、 真鶴半島の先っぽ、真鶴岬周辺が該当した。都内から電車で約2時間。 駅からバスで約15分で磯としては好立地。

やはり良い磯の第一条件は気軽の来られることが重要。 いつか山手線の駅に磯が出来てほしい。


しかし目的の磯に行くバスには自分含めて3人のみ。
そして着いた頃には自分一人。

施設もまだ開いてない。

あんまり人がいないと不安になる

駅前でバスに乗り、岬の先端にあるケープ真鶴という観光施設に着いたら周りにだれもいない。

平日の早い時間に来たということもあるだろうが、 そうはいっても三ツ石などがある観光地なのでそれなりに人はいるだろうと踏んでたのに、 ここまで誰もいないと不安になる。

もし波にさらわれたって誰も助けてくれないどころか、誰にも知られず藻屑になるだろう。

冒頭で磯の良さはひとけのなさと書いたけど、2、3人いた方が安心できます。


磯の良いところその一「景色」

いきなり不安になったけど、ここからは磯の魅力を紹介していきたい。 まず誰もが理解出来るのはその景観の良さである。


この彼岸っぽさが魅力的。

向こうの陸は現世。

磯の良いところその二「よく分からない生き物」

そして特にテンション上がるのが、得体の知れない生物だ。 海の生き物はかなり奇抜な造形で陸上ではまず見ない姿に、 心の中ですっげーすっげー言いながら写真を撮っていた。

そのほとんどは見た目的に写真を載せていいものかどうか迷うものばかりだったが、 せっかく撮ったからと言う貧乏精神で載せます。


なにかの卵。誰かのカズノコの置き忘れではないと思う。
虫みたいな貝。本当に虫かもしれない。

ザ・磯のよく分からない生命体。
ゼリーみたい、と食べる所を想像して気持ち悪くなる。

フナムシは億単位でいました。
もし自宅の風呂場にこれが繁殖してたら。

磯の良いところその三「謎の漂着物」

漂着物を探すビーチコーミングはビーチというだけあって浜辺でやるのが一般的。 だが磯ならビーチなんかとは比べものにならないぐらい荒々しい物が漂着してるかもしれない。


マダガスカルからやってきた巨木。とか想像すると楽しい。
あれはなんだろうと駆けつけたら、

ウミガメの死骸でドン引きしました(あまりにあまりなのでクリックしてもモザイクは消えません)

さすがにこれは荒々しすぎる。荒々しすぎて気分が今年一番落ち込んだので、 磯コーミングはこれで終了しました。

 

磯の嫌なところ「自分撮りが難しい」

落ち込んだついでに磯の嫌なところも紹介しておく。(落ち込むと人の悪口ばかり言う人いますよね)

磯の魅力はそのゴツゴツした岩場なのだが、それはつまりものすごく歩きづらいわけで、 カメラのセルフタイマーをセットしてから時間以内にフレームに収まることがかなり困難。


タイマーをセットした時の写真。
10秒後、シャッターが降りたときの写真。このとき画面の外で転んでます。

という同じ景色の10秒後を撮った写真が何十枚と記録されてた。 (ちなみにこの写真は立体視するとちゃんと重なりますが立体には見えません)。

そんな足場だから三脚も立てる場所がほとんどなくて、三脚が立つ場所があったら記念に その三脚の写真を撮るという奇行に走っていた。


記念写真。

そうはいっても一人で来て自分撮りなんてする人いないので、 磯の印象を悪くするものではない。むしろこんなところで自分撮りしてる方がおかしい。そうだそうだ!

もっと気分が落ち込んだ。


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