小学生の頃授業でよく木版画をやった。どんなヘボイ絵でも版画になれば、なんとなく趣が出て好きだった。
また授業中によくパラパラ漫画を描いた。どんなヘボイ絵でも動くことでなんとなく感動出来て好きだった。
大人になった今、版画もパラパラ漫画も書くことはなくなったが、その二つをくっつけると趣のある感動がなんとなく味わえるのだろうか、
その片方を行う行動力はもうないが、その二つをくっつけてみる行動力はいまある。
(小柳 健次郎)
遥かなるパラパラ版画への道
パラパラ漫画と版画をくっつけると言っても、 片方をたくさんの絵を描いて作るもので、もう一方は木を削る行為だ。
つまりたくさんの木を削らないといけない。ものすごく大変そうだ。 授業中じゃないから暇じゃないのに。
こういう風に、思いついたときは「楽しそう!」と思っても、 段取りを考えると面倒になるというのがいつものパターンです。
別の方法を考える
さすがに上記の方法では無理があった。一枚作るのに40分かかる上に、なにより飽きる。 こういう作業は授業中のような退屈時にやってこそ楽しいのに、他にもっと楽しいこと(寝るなど) がある中でやってるのは辛い。
そこでもっと効率的な方法を考えた。手や足などの各パーツごとに版画を掘り、 組み合わせて複数のポーズを刷れるようにする方法だ。
でかい
はがきサイズの木材を半分に切った物を使ってるのだが、 さすがにこうまでするとサイズがかなり大きくなってしまった。
全身刷るのにA4横二枚分、それで10コマ作ったら紙が20枚必要で紙がもったいない。 しかもいま家にある紙の残りはあと3枚しかなかったので、2コマしか出来ない。
こうやって作ってみると、動きのバリエーションも「手と足をバタバタする」ぐらいしか出来ないことに気づいた。
ズルしないで一個ずつ彫ります。