納豆、こいつはすごい。物静かだった他の連中さえも、納豆に引きずられて急にイキイキとし出したかのように思える味だった。
味わいがさらに深まったばかりではなく、なんというか、とても立体的になった。これが発酵の持つ力なのか。
納豆特有の匂いや粘りが減少し、さっきまでの暴君ぶりも影を潜めた。まるで、遠くの私立に通ってグレた納豆が「おれ、やっぱり地元の学校でみんなと一緒にいたい」とでも言っているかのような味だった。泣ける。
もっと他にないか
納豆まで含めた大豆製品を一緒に食べるとおいしい、というのは、もう分かり過ぎるほどに分かった。
となると、私の残された課題は「見た目を魅力的にできないか」ということになる。 |