社長さんに案内してもらう
工場で出迎えてくれたのは津久司蒲鉾有限会社 社長の古川 登さんだ。 社長自ら製造工程を案内してくれるそうだ。
すり身から自社生産
工場に入って驚いたのが、工場内で魚をさばいていたことだ。 地元で水揚げされた魚を、この工場で加工しているのだ。 最近では多くの会社が輸入した冷凍すり身を使用している中、津久司蒲鉾では近海物のタチウオやアジ、スケソウなどを使っている。 ちなみにフィッシュカツは3枚280円だ(通信販売の場合)。 この値段でこれだけのコストをかけて大丈夫なのかと、こちらが心配してしまうほどの贅沢だと思う。
寝かせて、練る
骨をとった魚肉を冷蔵庫に寝かせ、機械にかけて練るのがフィッシュカツへの第一段階だ。 3台の攪拌機で、カレー粉やとうがらしで味を付けながら3、40分ほど練り上げると、歯ごたえのいいすり身ができあがるそうだ。
練っている最中に、機械を操作する人が氷の固まりをカシャガシャと割って、すり身の中に入れている。 これはすり身の温度が上がりすぎないようにするのと、加水して軟らかくするためとのことだ。
特製のパン粉
できあがったすり身を、機械にかけて形成し、パン粉を付けてゆく。 こういう専門的な機械が動いているのを見るのは楽しい。 小判型になったすり身がパン粉のカーテンの中を次々にくぐり抜けてゆく。 このパン粉も製粉会社に特注している、津久司蒲鉾独自のものだそうだ。
パン粉が付いたすり身を、さらにローラーで伸ばして、ベルトコンベアに乗ったまま2分間かけて油の中を通ると、フィッシュカツが完成する。