デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


チャレンジの日曜日
 
中国で究極のチャーハンを食べた

確かに究極のチャーハンだった。


タクシーでは、日本語などの外国語学校の広告が気になった。
日本語は揚州でも学べるようだ。

 究極のチャーハン食堂のある「准海路と文昌中路の交差点のあたり」までタクシーを飛ばす。

 車窓から見た揚州は地味な地方都市だった。街の外を見ても、集合住宅がひたすら並び、さして大きな街でないからか、何車線もある道路に対し、車はそれほど走ってない。別にいいんだ、チャーハンが食べられればいいんだから。

 タクシーは目指す交差点で止まり、降りて見回すと、その究極のチャーハン食堂はすぐに見つかった!






 おどろいた。中国広しといえど、チャーハン専門店を名乗る店はそれまで見たことがなかった。しかも揚州チャーハン限定。これはネットの情報通り、究極のチャーハン食堂といって間違いないだろう。

 元祖にして究極のチャーハン。庶民的ながらオーラを出すその店の店内にドキドキワクワクしながら入る。


一見中国ではどこにでもある食堂だ。それでも胸が高まる。

昼時とあって、多くの客がつぎつぎにやってきた。

肝心のメニューだが、揚州チャーハンは中央(写真だと右)にデンと鎮座している。
他のご飯ものをオーダーするのは邪道だ。

これがメニューの中の元祖にして究極のチャーハン。値段は約160円也。

もちろんオーダーしたのは揚州チャーハン。他に何を食べようや。

窓には揚州チャーハンの説明のポスター。1枚記念に欲しい。

 以前中国でレストランを経営している日本人と話をしたところ、中国のレストランのセオリーは、とにかくいろんな種類の食事を提供すること、それがいいレストランだとしている。

 この店もセオリー通り、揚州チャーハン以外にも、別のご飯ものやら青椒肉絲(チンジャオロースー)なども用意している。でも客は知っている。皆揚州炒飯を黙々と食べているのだ。

 流石だ。皆が皆、揚州チャーハンを食べる光景なんて、他にはまずありあえない。この店ならではの光景なのだ。

 そんな光景を感動してみていたら、いよいよ店員さんが揚州チャーハンを持ってきた。


遂にご対面!

いただきまーす!

食べ出した後で思い出したように、スープもやってきた。

 味は、もう食べる前から究極のチャーハン食堂に憧れてきているので、ちょっと正しい評価できないかもだけど、、、

無難に美味い!

 塩加減といい、具といい、油っぽさといい、シンプルで庶民的だけど、何か懐かしさすら感じる味だった。日本のそれと対して代わりないようで、微妙に違う。先入観からくるオーラだろうか。とにかく遠路はるばる食べてみて、後悔しなかったので大満足。

 上海旅行に行ったときには、一度は揚州にチャーハンを食べにいってみてはどうだろう。くだらないけれど、自慢できるかもだし、なんといっても自分自身、食べることで満足するんじゃないだろうか。


あのときもう一杯おかわりしたらよかったとちょっと後悔

お土産屋に「チャーハンの素」は売っていない。
 
< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 
関連記事
チャーハン専門店をゆく
ジンギスカンのシメはチャーハン
近所の中華料理屋のチャーハンが赤い

 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.