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ロマンの木曜日
 
どんぐり公園にどんぐりはあるのか

大田区多摩川2丁目

大田区のタワーふれあい公園

つづいてのふれあい公園は「タワーふれあい公園」という、なんとも珍妙な名前の公園だ。
タワーといっても東京タワーとかではなく、高層の都民住宅のことらしい。
ということは、この公園はタワーとふれあうことができるというのだろうか。
あにはからんや、公園からタワーに触れようと思っても無理だ。
では、なにとふれあうことができるというのだ。

ふれあい度
これがタワー。と、なぜか棒立ちで鳥とたわむれているおじさん
何にふれろというのか

 

大田区大森西7丁目

大田区の邦西ふれあい児童公園

5つめのふれあい公園は「邦西ふれあい児童公園」だ。
一見ふつうの公園で、どう「ふれあい」なのかと思ったのだが、すべり台の脇に「よしいくぞう」とチョークで書かれているのを発見した。
これだ。
これが子供たちからのメッセージなのだ。
なぜこの公園で遊ぶ子供たちが「よしいくぞう」とふれあいたいと思ったのかは謎であるが、その気持ちは大人として尊重してあげなければならないと思う。

ふれあい度
★★★★★
デジカメレビューサイトのモデルになりそうなすべり台
よしいくぞう


なかよし公園は仲良しか?

まずは「ふれあい公園」を調査したが、そもそも公園は友達とふれあったり、自然とふれあったりと、なんらかの形でふれあうという行為が伴う。
公園とはそういう物だ。
しかし次に調査する「なかよし公園」は、状況がちがう。
公園で一緒に遊ぶ相手が必ずしも仲良しだとは限らないからである。
だとするならば、「なかよし」と名のつく公園には、仲良くない人と仲良くなる何らかの要素があってしかるべきである。
自分でも何を言っているのかわからないが、まあ続けようではないか。

 

練馬区北町6丁目

練馬区の北町なかよし公園

最初のなかよし公園は、練馬区北町にある。
団地の中に位置するこの公園は、廃タイヤが遊具として埋めてあり、昔ながらの雰囲気の公園である。
では、なかよしな要素は何だろう。
やはりタイヤだろうか。
なかよしとはつまり、「輪の心」である。
仲間同士、このタイヤのようにまあるくなかよく遊ぼうというメッセージがこのタイヤに込められて…、たぶんいない。

なかよし度
昔ながらの児童公園
タイヤが仲良しの象徴

 

練馬区春日町2丁目

練馬区の春日なかよし公園

春日なかよし公園も住宅街の片隅にある小さな公園だ。
この公園も、これといった特徴がない。
あえて挙げれば、丸太を縦に並べたような遊具が埋まっていることだろうか。
これがどう仲良しと結びつくのかはわからないが、同じ物が一列に並んでいるという点においては、上のなかよし公園と同様だ。
「連続」が仲良しのモチーフなのだろうか。

なかよし度
街の片隅にある公園
これが仲良しのモトか

 

大田区山王1丁目

大田区の山王なかよし児童公園

次に紹介するのは大田区の山王なかよし児童公園だ。
大田区の山王地区は、高級住宅地として知られている。
公園内には「サッカー禁止」の表示があった。
サッカーといえばマンガキャプテン翼の「ボールは友達」というフレーズが有名だが、この公園では友達になることはできない。
世知辛い世の中だ。
ボールと仲良くせずに、何と仲良くすればいいのだろう。
話は変わるが、公園にあった防災倉庫に書かれていた文字の字体がかっこよかっった。
これを友達と見て仲良くなろう。

なかよし度
★★
ボールは友達サッカーは禁止
いいフォント


なかよし公園は仲良しではない

今回調査したなかよし公園からは、確固たる「なかよし」のゆえんは感じられなかった。
たぶん雰囲気で名付けられたのだろう。
ということは、他の名前の公園でも「なかよし」と名付けてしまえばいいのではないだろうか。
参考としてちがう名前の公園も調査してみた。


練馬区北町6丁目

練馬区の北町やまびこ公園

サンプルに選んだのは「やまびこ公園」だ。
練馬区はほぼ平坦で、やまびこが起こる山などはない。
資料でこの公園を見つけたときに、ぜったい「やまびこ」なんかではないと思った。
であれば、「なかよし公園」と名付けてもよいのではないだろうか。
そう思い調査したところ、驚くべき結果が。
なんと、「やま」が公園の横にあったのである。
道路を挟んで公園のとなりに、ヤマダ電機があるのだ。
やまびこというのはヤマダ電機の建物からの反響のことだろう。
よってこの公園は「なかよし公園」ではあり得ない。

やまびこ度
★★★★★
やまびこは絶対にないかと思いきや
たしかにある種の山ではある


具体的な名前を

公園をいくつもまわり、名称との関連性を調査してきたが、「ふれあい」も「なかよし」も漠然としていて関連性がつかみにくい。
おそらくそれは、「ふれあい」や「なかよし」といった抽象的な名称を選んだからだろう。
次はもっと具体的な名称である「どんぐり」と名付けられた公園を調べてみよう。





 

 
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