なるほど。裏通りの範囲内は、まぁまぁ昔の建物が残っているところもあれば、そうでないところもある。表通りの範囲設定は非常に明確だったが、裏通りに入るとそれは若干あいまいになっている気がする。範囲から外れているところにも古い建築は結構残っていたりするし、ただ単純に古い建物を手当たりしだい範囲に含めているわけではなさそうだ。
これはおそらく、この川越重伝建の保護対象はあくまで表通りの蔵造りの町並み。その表通りを中心として、範囲を裏通りまで膨らまし余裕を取っているのだろう。
いくら表通りがメインだからと言っても、範囲を表通り沿いだけにしてしまうと、すぐ背後にビルが建ったりして景観が悪化してしまう。そこで裏通りまで幅を持たせ、そのようなことを防いでいるのだ。たぶん。
このように、あれこれ想像(妄想とも言う)しながら境界をめぐるのも、範囲図の一つの楽しみ方だ。 |