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フェティッシュの火曜日
 
もしもビルから落ちそうになったら…
イメージです


 もし崖やビルから落ちそうになったら、あなたはどうする?

 ドラマやアニメの登場人物がピンチに陥って、崖の先端にぶら下がっているシーンがよくある気がするが、僕も漠然とあれができるのではないかと思っている。そしてなんだかんだで助かる気がする。

 でも、あれってどうなのだろうか。助けが来るまで長時間ぶら下がっていたり、あまつさえ敵っぽい誰かと会話したりしている。(「貴様もここで終わりだな」的な。)

  無理っぽい気もする。どうだろう。

(text by 藤原 浩一

君は生き延びることができるか

 高いビルを見ると「あそこから落ちたら痛そうだなあ」と思う。

 ビルを観るごとに「痛い」とか妄想をしていては日常生活に差障りがあるが、そうした衝動を抑えるのもまた「とっさにぶら下がれば助かる」という別の妄想である。目には目を、妄想には妄想を。


ここから転落したら

このフェンスとかに当たってしまうのだろうか


 そこでまずは我が腕は信用に足るのだろうかと、自分のぶら下がり力を試してみることにする。自慢じゃないが、腕力には自信がない。)


力こぶ


 こんな細い腕でも「ぶら下がれば助けが来るまで持つかも」とか思ってしまうのだから、現実と虚構の線引きができてないにもほどがある。

 まずはウォーミングアップも兼ねて登り棒の上の部分にぶら下がってみたいと思う。どのくらいの間ぶら下がっていられるか計測する。

 まず登り棒の下に脚立を用意。何故脚立を用意するかというと、登り棒を上るときに腕の力を使い果たしてしまう恐れがあるからだ。


登り棒って登るの疲れます

こうすれば疲れません


 脚立を上り、登り棒上部の横棒をつかむ。そして足を台から外した瞬間から計測スタート。

 始まって5秒くらいで「あ、だめだな」と思う。これが高層ビルの屋上だったら「あ、死ぬな」と思うのだろうか。だがここは地面に近いので、すぐに諦めそうになる。

 いや、だめだと思いなおし、足もとに数十メートルの空白を想像する。がんばれ、自分。


何かが生まれるところ


 命がけの気分で棒にしがみついたが、やがてあえなく落下。結構がんばったと思うが、さて記録はどんなものだろう。5分くらいだろうか。


手がおかしい

たった50秒…?


 その記録50秒。一分を回っていない。もし僕が高い所にある棒にぶら下がっているのを見かけたら50秒いないに下にやわらかいものを用意してください。

 こんなものか…と現実の儚さを感じつつ、次はもう少し現実に則した条件で挑戦したいと思う。

ビルから落ちかけたとき、偶然屋上に掴める棒があった場合= 50秒


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