デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


ちしきの金曜日
 
「猫の糞小路」に行ってみた

■「鹿児島市内で唯一」と言っていいかもしれない


夜はけっこうにぎわうそうですが…

鹿児島の市街を散歩していて気がついたのは「古い街が残っていない」ということ。ほとんどがこぎれいになっている。得体の知れないぼろぼろの建物群、というのがぜんぜん見られない。東京のほうが猥雑で混沌としている。

そんななか、おそらく鹿児島市街内唯一といっていいと思われる「古いなー」と思わせられる一角があった。他の大都市では珍しくないものだが、こぎれいに整備された鹿児島の街並みの中で出会うと、ちょっとどきりとする。

まあ、とりたてて珍しいってわけではないですが、すてきな雰囲気だったので、ご紹介します。


やや広め(といっても狭いけど)から横に入る路地を発見。なんか良い佇まいでした。

そこを入っていくと、こんな感じ。ごちゃごちゃ。鹿児島で初めて出会ったごちゃごちゃ。

まあ、ほかの大都市だったらよくある感じですが。でもなんかいいよねえ。

狭い四つ辻を360度ぐるりと見渡したところ。次回は夜に来たい。

同様に寂れた感じの一角。さて、先ほどの写真から何か気がついたことはありませんか?

■名前は「名山堀」。そして気がついたことがひとつ

このすてきな古い商店街。名前は「名山堀」という。その昔お城の堀だったところを埋め立てた後にできた街だとか。そういうなんとなく「不安定」な出自の場所って、こういう雰囲気で残っているケースが多いような気がする。


大きい地図でみる

で、先ほどからの写真でひとつ気がついたことはないでしょうか?


建物と建物の間に…

つっかえ棒?

狭い路地裏の建物の間、上空を渡すように棒があるのですよ。その全体的な佇まいから「つっかえ棒?」って思ったけれども、どうも違うようだ。


電柱代わりのようですな。

表通り(といっても狭いけど)から引いたあと、路地裏は「つっかえ棒」でリレーする、という寸法か。

「つっかえ」の相手の建物がビルに建て替えられてしまうと、こんなふうに。

■鹿児島においでの際にはぜひ「ねこんくそしゅっ」と名山堀へ

よく考えたら「亡くなった祖父を偲ぶ旅」が「猫の糞」ってどうなの、と思わないでもない。でもまあ、この記事読んで「けんちゃんらしい」と思ってるんじゃないかな。あの世にもネット環境はあるんでしょうか。


< もどる ▽この記事のトップへ  

 
 
関連記事
横浜市内で地名に翻弄される
地名の由来をさがす
第一回・声に出して読みたい駅めぐり(馬喰横山・分倍河原編)

 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.