灯りを見てほっとしたのは久しぶりだ
意外にも、思ったより早く軽井沢駅にたどり着くことができた。先ほどの看板の9kmというのは、多分軽井沢町の役場までの距離を示していたのだと思う。役場は軽井沢駅からさらに3kmほど進んだところにあるそうなので、実際は残り6kmぐらいだったのだろう。
駅の待合室に入った途端、疲れがどっとやってきた。無理も無い。最後の方は日暮れに焦り、ただ闇雲に歩き続けていたのだから。完全に、山で遭難する人の心理状況であった。
それでもまぁ、何とか碓氷峠を越え、軽井沢駅にたどり着くことはできた。軽井沢の町の電灯を見た時は心底ほっとした。灯りを見て安堵するなど物凄い久しぶりのことだ。なんか物凄いプリミティブな感情を覚えた気がする。いやぁ、電気って素晴らしいですね。
|