■地層チョコを作れる店だった
そのお店はそんなに広くなくて、大体普通のコンビニの半分くらいの面積だったろうか。何人かの女性店員と、マダム的年齢の女店長が切り盛りしていた。店内は女性客で一杯。大した繁盛店で、そこにいる僕は全く場違い甚だしい状態だった。
そんなお店。
商品は一つだけ。「地層チョコ」と呼ばれる球形のチョコレートだ。客は最初に500円払って、棒が付いた丸いチョコを受け取る。店内の壁や中央には商品の陳列棚があって、そこには、赤、緑、黄色、白、茶色などなど色とりどりのチョコレート、さらに、クラッシュドアーモンドとかクッキークランチ、パフ、ピーナッツクランチなどなどが並んでいる。
客はチョコにそれら材料を好きなだけ何層にもまとわせて大きくしていく。でもってある程度大きくなったら割ってもらって(希望すれば割らなくても可)、ラッピングしてお持ち帰れるってなシステムだった。 |