デイリーポータルZロゴ
このサイトについて


はっけんの水曜日
 
憧れのきのこ狩り入門

Hさんに同定していただく

定刻通りに山を下りて、さっそく各メンバーが集めてきた怪しげなきのこ達をHさんに同定していただく。

本来きのこの同定というのは、その姿形だけではなく、生えている木、生えている場所、生え方などを含めて判断するものらしい。

そのため、Hさんに「これはどんな木に生えていた?」と聞かれて、私が「大きな木!」と答えたので、少しでも怪しいきのこは全部不合格となった。


ブックオフに本を売りにきた気分に近い。あれって値段が付かない本ばかりだと悲しいよね。

きのこ狩りは、きのこの名前を覚える前に、まずは木の名前を覚えないといけないらしいぞ。

 

食べられるきのこがけっこうありました

果たして同定していただいた結果、けっこう食べられるきのこがあることが判明。はじめてにしては上出来である。

今日一番の獲物だと誇らしげに持ってきた、しぼんだゴム風船みたいなのは、勝手にキクラゲだと思っていたのだが、トビイロノボリリュウタケ(別名ヒグマアミガサタケ)だそうだ。あら全然違った。
※調べたらこのトビイロノボリリュウタケは、図鑑によっては毒を含む可能性があると記されていたので、今回は近縁種のシャグマアミガサタケのフィンランド風毒抜き法で調理しました。


上がヒラタケ(地方名であって図鑑に載っているヒラタケとは別種のようです)、下がヌメリスギタケ、左がトビイロノボリリュウタケ。夕飯には十分な量。さらに名人がとってきたムキタケももらった。

 

毒きのこも盛りだくさんでした

このように食べられるきのこもあったのだが、同定の結果、それとほぼ同量が毒きのこの可能性ありとなってしまった。

やっぱり素人のきのこ狩りは危険ですね。


左がたぶん食べられるきのこ、右がたぶん食べられないきのこ。今図鑑で調べたら、ニガクリタケをいっぱい持ち帰っていた。危ない危ない。

残念ながらマイタケを見つけて舞い踊るという夢は叶わなかったのだが、それでも食べられるきのこが夕飯分くらい採れたので、きのこ狩りデビュー戦としては大満足の結果となった。喜びのハードルは低い方が生きていて楽しい。

 

採ったきのこは全部鍋にしてしまいました

がんばって山からとってきた天然きのこ。どうやって食べようか迷ったのだが、全部まとめてきりたんぽ鍋に入れることにした。山歩きで疲れた体には鍋でしょう。

とってきたきのこがシイタケではないので、それほどダシは期待しなかったのだが、天然のきのこが入ったそのスープは、鶏だけのダシより最低3割、人によっては7割増でうまいと感じる。


今年初の鍋がきのこ入りきりたんぽ鍋。幸せだ。 どのきのこも、今まで食べたことのない食感。

ヌメリスギタケは表面がつるんとしながらも歯ごたえがいい。少し土っぽさを感じさせる味だが、それを野趣というのだろう。

ヒラタケはよりクセがなくシャッキリしていて、ムキタケはその食感が鳥皮のようにフルフルとしている。

毒抜きをしたトビイロノボリリュウタケのシャキシャキとした食感も予想外に鍋と合う。


翌日は残った鍋にそばを入れていただきました。うっかり乗せたパクチーとの相性が最悪。

きのこ狩りは素晴らしい。まずきのこを見つけることが楽しいし、なにより食べておいしい。ここはひとつ、最近ちっとも釣果が上がらない釣りは控えて、きのこ狩りに本腰をいれるべきではないだろうか。

ということで、第2回きのこ狩りに続きます。

 
< もどる ▽この記事のトップへ つぎへ >
 

 
Ad by DailyPortalZ
 

▲トップに戻る バックナンバーいちらんへ
個人情報保護ポリシー
© DailyPortalZ Inc. All Rights Reserved.