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フェティッシュの火曜日
 
焼き鱈で作る革バッグ

焼き鱈バッグ(活用編)

翌日、ちょうどマイミクのさっちゃんと出掛ける約束をしていたので、このバッグを持って街に出てみました。

「色合いが素敵!本当にこういうバッグがあったら欲しいです」と、バッグは概ね好評。持ち歩くと「人々はこれが焼き鱈とはわかるまい」と、地味にワクワクします。


街の風景と馴染んでいる、と思う

この日購入したビールも余裕で収まるこのバッグ。心なしかビールがいつもより美味しそうに感じます。

そうそう、ご自分でも作ってみようと思われる方へのアドバイスその1。
中に物を入れる場合は除菌ティッシュ等で拭いてからの方が良いかもしれません。衛生上の問題で。
ただ、このアドバイスが役に立つことがあるのかどうかは疑問ですが…。


ビールの魅力を引き立てる効果もアリ

 

写真ではお伝えできない違和感

ここまでの流れでは楽しいことばかりのようですが、実はこのバッグ、写真には写らない重大な欠陥を抱えていたのです。
開封後1晩は経過しているというのに、いまだに強烈な香りを放ち続けているのです。

うっかり小さなお店に入ろうものなら店内に香りが充満し、あわや営業妨害にもなりかねません。店に持ち込めないバッグっていうのも問題アリですよね。


大きいお店では気にならないのだけど…

 

「ハーメルンの笛吹き(猫バージョン)」目指して

そんな時さっちゃんから思わぬ提案が。
「持ってるだけで猫とか寄ってきそうなバッグですよね。香りに惹かれて」。

猫…!確かにこの香り、猫を動かすだけの訴求力があるかもしれません。
大好きなのに近寄ったら逃げて行く猫。バッグを持ち替えるだけで、その状況が大逆転するならこんな美味しい話はありません。
「短所は長所にもなる」中学校の進路指導の先生に頂いた言葉を思い出します。

ということで、電車に乗って埼玉県川越市へ。
知人から「いつも5〜6匹の猫に遭遇するスポット」として教えてもらった、浄土宗「蓮馨寺」に赴くためです。

車内に香りが漏れないよう、バッグはポリ袋でコーティング。それをまた別のバッグに収めました。バッグを持ち歩くためにバッグを用いる時点でこの企画、私の負けのような気がしますが、勝負はまだこれからです。


落ち着いた雰囲気の蓮馨寺の境内と
落ち着きがない私

到着するや、さっそく草むらの陰に猫の姿を発見。
白と黒のブチ猫です。ここに来れば猫に会えるという知人のアドバイスは的確でした。
草むらを歩きまわるこの猫に、バッグをチラつかせてみましょう。
興味を示してくれるのかな…?


こちらをものすごく警戒してから
目の前の草を食べはじめた

バッグ、草に敗れる。
しかも寄ってくるどころか激しく警戒されてしまいました。
しかし諦めるのはまだ早い。近くでこの様子を見つめる小さな影があることを私は見逃してはいません。


ねえ、何してるの?

 

腹ペコの猫がやってきた

私とブチのやり取りに興味を持ったのか、もう1匹がこちらを見ていたのです。今がチャンス!とばかりにバッグを掲げると、なんとこっちに向かって来るじゃないですか。


こっちに来た!そして…>
いつもの食事にありつく猫

ところが、猫は私の足元を華麗にスルー。
焼き鱈バッグも無視し、彼らのいつもの食事スポット(らしき場所)へまっしぐら。美味しそうに猫フードを食べはじめました。


呼びかけるとチラリと見るも、また猫フードに戻る

結局このバッグには猫を惹き付ける効果はありませんでした。
もしかしたら、マタタビ製のアクセサリーも作っておけば良かったのかもしれません。

悔しいので境内にある釣鐘の下で1人、ハンカチならぬバッグを噛み締めました。
バッグは私を裏切ることなく「焼き鱈」の味がしました。


悔しさをバッグにぶつける…が、美味い

ちょっと切ない結末になってしまいましたが、自分の理想のバッグが現実のモノになった事は素直に嬉しかったです。

あ、これを作ってしまった方へのアドバイスその2。
使用後は加熱して召し上がることをオススメします。刻んでチャーハンに入れたら結構美味しかったです。
残りは「揚げたら美味い」という父のアドバイスを信じ、フライにしてみようと思ってます。

今さらですが、あのバッグをショップに持っていき「こんな感じのありませんか?」と聞けば良かったんじゃないかと後悔しています。
でも店員さんの反応が恐いので、やらなくて正解だったとも思っています。

ご協力ありがとうございました!

 
 
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