「肉の下ごしらえにハチミツを使うと、ハチミツが内部の組織を押し広げるから肉がやわらかく仕上がる」
本でそう読んで以来、頭からそのことが離れない。肉にハチミツ・・・意外なようだが理にかなってる。ハチミツにそんな効果があるとは。中国ハムをハチミツ煮にする料理もあるしな。
肉にハチミツ・・・やわらかい仕上がり・・・塩味にミツ・・・考えれば考えるほど、それはどんな味なんだろう?どんな未知の歯ざわりが?との思い、野山をかけめぐり、日々刻々と増して行き、ここここうしてはいられぬ!試すぞー!
(乙幡 啓子)
ハチミツ1kg・・・
うおー!と意気込んでスーパーに行って、試さなくてもいい食材も勢いで買ってきた。
こここ、これからこれらの食材を、かかかたっぱしからハチミツ漬けにしていくんだぎゃー!
落ち着きましょう。1kgのハチミツとともにズラッと食材を並べると、ついつい冷静さを欠いてしまいそうになるが、まさか家でぎゃー!とは叫ばないので安心してほしい。とにかくハチミツに漬けちゃおう。話はそれからだ。
魚肉といえば、魚の生肉も試してみよう。生臭さとどう折り合いがつくのだろうか。
ここまでくると、やっと覚悟ができた。加工モノのチャレンジ食材にも一気に投入だ。
こういう「○○にするとうまいか?」という企画の時には、なるべく「食べてうまいもの」「食べて楽しいもの」を食材に選ぶようにしている。今回ももちろん、そのとおりのチョイスである。奇抜なものを選んだつもりはない。全部食う気だ、私は。
さて一晩漬けて明日の本番に備えることにしよう。みんな肩まで漬かっとけよ。