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火の出る石を探して
そのへんにある石が火打ち石のように叩くと火が出る石だったら、火打ち金だけ持ち歩いていればどこででも火をおこすことができることになる。もう「火貸してください」なんて人に請わなくてもいいのだ。江戸時代にも同じようなこと考えた人いたんじゃないか。200年前の興奮が手に取るようにわかる。 |
火打ち金だけ持ち歩きます。 |
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しかしコンクリートに固められた都会では最近は石ころすらあまり見かけなくなった。ビルの外壁なんかもいい石(=硬そうな石)を使っているように見えるが、むやみに鉄で叩いたりしたら叱られそうなのでやめる。
歩いていて最初に見つけた火の出そうな石は公園の看板石だった。表面がよく磨かれたシャープな角をしていて期待できそうだ。
※むやみに鉄で叩けばいいというものではありません。それ用の火打ち金でそれなりの練習をして叩いています。 |
ビルの外壁はいい火打ち石になりそうな気がするのだが。 |
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お、硬そうな石発見。 |
叩いてみたらやっぱり火が出ました。 |
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石に傷をつけないよう、慎重に火打ち金を擦るように叩く。すると!確かに出た、火花が。火打ち石を擦ったときよりは小さいものの、ちゃんと火打ち金が削られたようだ。なんとさい先のいいことか。
この調子でどんどん行こう。公園で見つけたどでかい岩はどうだろうか。これが全部火打ち石だったらもう一生火には困らないぞ。 |
あのでかいのが全部火打ち石だったら。 |
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ちょっと叩いてみる。 |
が、何も起こらず。 |
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岩、だめ。火打ち金の方が硬くて岩の表面が削れただけだ。こういう粒子の粗いざらざらとした岩ではなく、ぎゅっと詰まったすべすべした石の方が硬くてよいのだ。
同じような大きさで表面のつるつるした石碑ではどうか。 |
碑はどうか。 |
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軽く擦るだけで火が出た。こういう石碑に使われる石はやはり硬いものが多いのだろう。碑を擦ると火が出る。おぼえやすい。
河原の石はどうか。もし普通に落ちてる石でも叩くと火が起きるのならば、バーベキューの時とかもてそうじゃないか。ワインが分かる男より火をおこせる男の方が魅力的だ、という調査結果もあるのだ(本当だよ)。 |
おおちょっとだけ火がでた(碑だけに)。 |
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河原の石はどうだろうか。 |
なるべく鋭く硬そうなやつを選んだのだが残念、火は出なかった。 |
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いろいろ試してみて意外だったのがこれ、水飲み場の石だ。水飲み場本体はコンクリート製で表面が柔らかそうなのだが、その下にある足場部分を試しに擦ってみたら火が出た。小石をコンクリートで固めたような素材だが、含まれる小石が硬いのだろう。 |
まさかと思っていたのだが。 |
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水飲み場本体は無理。 |
しかし足場からは火が出た。 |
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あと都会でも石が豊富に見られる場所としては線路だ。たまに電車が通るのでその場で試さずに踏切の外でやったほうがいい。
これで火が出たら都会の火問題はすべて解決!と思っていたのだが、線路沿いに敷かれた石は柔らかいものが多く叩いても石の方が削れていくだけだった。
その他にもいろいろなものを叩いてみたが、やはり町中すべての石から火が出るわけではなかった。でもなんとなく出る石と出ない石とは見て判断できるようになった。いい目を養ったと思う。 |
都会にある石といえば線路だ。 |
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注意して拾ってください。 |
しかし叩いてみるも火は出ず。 |
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タイルの外壁はもちろん火出ません。 |
コンクリートも表面の硬さが足りずに無理。 |
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この階段からは火が出た。やはり硬さがポイントか。 |
鉄もいくつか擦ったが一度も出なかった。 |