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フェティッシュの火曜日
 
全力で縄文まつりを味わう

縄文ゲームプラザ

1P目ですでに縄文人と対話してしまったのだが、常時開設されている縄文ゲームプラザから話を始めよう


貝殻つみ!ただホタテを高くつむという原初的なゲーム形態がまさに縄文!

貝殻積んだり弓矢を放ったり

会場に入ってすぐに縄文人(衣装をまとった学生さんと子どもたち)がわいわいやってるなと思ったらホタテを積んでいる!そういうゲームなのだ。しかも「先生、積んで!わたしの方が絶対高いから!」と、盛り上がっている。縄文人もホタテを積んでは盛り上がっていたのだろうか。

内向的な私達はこの輪に入れないのでとりあえず空いている弓矢の的あてゲームに挑戦することにした。


弓矢のパチンコに挑戦。これが筆者の初縄文である。
(画像クリックで矢がとびます)

一方、スタッフの方に教えてもらった小柳くんは的を大きく越えて矢を飛ばしていた

「持ち方の写真も撮っておきましょう」という小柳くんの顔があまりにも憎い

あの縄文がうらやましい

弓矢を飛ばしてみると驚くほど飛ばなかった。飛ばなかったというか、ぽとっ。である。この後に待っているのは「今日はこのくらいにしたろ」という新喜劇のそれである。

見かねた周囲のスタッフが次に弓を構えた小柳くんに持ち方指導する。なるほど、縄文人もこうやって生命維持の手段を親から子へ伝えていったのだろうか。

遠くに飛んだ小柳くん。的外れである時点でどっちもどっちなのだが、何だかとっても縄文人でかっこよかった。


誰もいない隙を見計らってホタテ積みに挑戦。
ホタテの積みやすさがゲームから労働へと意識を変える。
「不良品」と書かれた文字がいやに寂しく感じたのは、やってたゲームが現代人にはあまりにも縄文だったからだろうか

私達は今、北海道でホタテの貝を48枚積んでいる最中です

パチンコでストラックアウトなのだが、手でやる子どもたち。「おいおい、旧石器時代じゃないんだから」と今日ばかりはそんな突っ込み方を許してください!

縄文レストラン&縄文ショッピングプラザ

縄文レストラン、ショッピングプラザも常時開設されている。驚くべき点は何にでも「縄文」とついている点である。


縄文レストラン!どんぐりとかしいの実とかだろうか!?
と思ったら縄文おでん!こんにゃく、ねりものに甘めのみそがついたそれは売り子のお母さんが言うとおりおいしいものだった

鹿肉はいいが縄文焼きとりは豚串という室蘭地方色が縄文色を超えてしまっている
古代米ときのこ汁のセット。きのこの味の深さに北海道の自然を、塩の濃さに労働者の気風を感じた。

オコンシベ焼き(かぼちゃややきそばの入ったおやき)と縄文菓子(クッキー)

これが縄文でもいいんじゃないか

オコンシベ(昆布のとれるところという意味でこの辺りを指すアイヌ語)と名がついたかぼちゃのおやきを売っていたおじさんは「縄文ってのは、添加物が入ってないってことなの。こういうのは体にいいよ。」と縄文の概念を拡張していた。

うまいものを食べたいという消費者の気持ち、縄文を伝えたいというイベント、こういうものなら出せるという地域の人たち、この3者の結果が今ここにあるものなのだと思う。これが縄文じゃないという人もいるだろうが、みんなで縄文に落とし込んだ結果がこれなのだ。これが私達の縄文なんだからそれでいいんである、多分。


そして唐突に鹿の角!
そりゃあ買うでしょ

「裏山にいっぱい落ちてるぜ」と。今買ったばかりなのに!

この後ずっと鹿の角をぶらさげて

「知床なんかでは2000円とかすんだよ。」という鹿の角に縄文を感じて購入した。外国産とかだから安いのかと思ったら「この裏に鹿撃ちのおっちゃんがいてさ。その人のところからわけてもらったんだよ。あそこの山行った?鹿の骨落ちてんだよ。」と破格のわけを知った。種明かしがちょっと早いぞ。

その後、鹿の角は精強剤として漢方の薬にもなっている、今は大丈夫だろうけど年をいったらその角をなめればいい、ということを熱心に説明してくれた。誰もいない部屋でこっそりこの鹿の角をなめている自分の老後を想像した。とりあえず年金だけは払っておこうと思った。


 

 
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