登りはじめたのがあの湖のすぐそばだから、あそこからここまで自分の足だけで登ったのだと思うと自分えらいなと思う。この山は日光で一番高い山なので、まわりに自分の場所よりも高い山が見えないのが気持ちいい。
富士山の御来光登山もそうなのだが、夜に登りだして明け方に山頂へとたどり着く登山だと、登っている過程は真っ暗で辛いだけだが、この明るくなってから見る景色のインパクトがすごい。
「高いところまで上がらないと見られない景色ってあるよね」なんてありきたりな感想が本心から出てくる。
もうここが俺にとっての山頂でいいやという気もするのだが(登ってもどうせすぐ降りるんだし)、せっかくの修行の機会だ。どうせなら間近に迫った日の出に間に合わせたいので、もう一踏ん張りいってみよう。
あ、この前向きな考え方、きっと修行の成果だな。 |