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ひらめきの月曜日
 
素晴らしき、お麩の世界


今まで素通りしてきたコーナー。

以前、関西出身者に「すき焼きには必ずお麩を入れる」と聞かされた時は驚いた。驚いたいうか、より具体的に言えば「せっかくのすき焼きに? お麩ごときを?」が、正直な感想であった。

それくらい私にとってお麩とは「あってもなくてもいいもの。いや、なくても一向に構わない」という存在であり、これまでの人生において「お麩食べたいなー、お麩」と思ったことは一度たりともない。

しかし世間はどうやら違うようだ。スーパーの売り場には様々な種類のお麩がズラリと並んでいるし、お麩が特産品という地域も多い。

食わず嫌いはいけない、という思いから、あれこれ買ってきて食べてみることにした。

高瀬 克子



とりあえず買ってきた

「お麩」とひとくちに言ってもその種類はいろいろとあるようで、いわば「麩の初心者」の私には知らないことだらけであった。

いやぁ、お麩って全国的に食べられているものなんですね。秋田の実家では味噌汁の具としてごくたまーに見かける程度だったので「もしかして、単にウチが特殊だったのではないか」とさえ疑い始めているところです。


くるま麩。越後名産と書いてあります。
この通り、見事な輪っか状。
うずまきの物も。こちらは山形の庄内特産だそう。
やたらと可愛らしい。
うずまきと会社から出ている板状の物。
かなりの厚み。
これは京都のお麩。袋には「むかしの味、京の味」と書いてあります。
これか! これをすき焼きに入れるのか!
こちらは五色のお麩。綺麗ですね。
え? 酢の物に? お麩を?
そして、仙台のお麩はなんと揚げてある!
袋を開けて匂いを嗅いだだけで、すでに満足。これは絶対においしいと確信。

息を継がずに、どどーんと一気に紹介してみた。

どうです。急遽集めた6種類だけでもコレなのだ。本格的に探したら、もっといろんな種類の物が全国各地にあるに違いない、と思わせるラインナップじゃないか。

今まで「興味がない」という理由だけでお麩を食べてこなかった私だが、そんな自分を早くも悔やみ始めている。やはり何ごとも、まずは興味を持つことが大事なのだ。


形は違えど、全部お麩。壮観。

いつまでも見ていたいくらいの眺めである。しかし見ているだけでは始まらない。これを実際に食べてこそ、お麩に対する評価も決定的に変わろうというものだ。

 

まずは一番食べたい物から

やっぱり仙台麩がどうしても気になる。お麩を油で揚げるということ自体が既に素晴らしいが、それは味にどういう変化を与えるのだろうか。


袋の裏に、食べ方がたくさん書かれている。
さらに詳しいレシピが載ったリーフレットも貰ってきた。
うわあ。
これは肉代わりなのか? だとしてもうまそう。

どれもこれもおいしそうでたまらない。さっそくお麩を取り出してみた。


ほぼ、パン。もしくは油条。

 

 
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