待ってる時間がもったいない
ニセ子持ち昆布が固まるまでの時間を利用して、台所で目についたゴマを付けてみることにした。
プチプチしておいしい。昆布も肉厚なのに柔らかて、これだけでいいつまみだ。ただし食べる時にゴマがあちこちに飛散するので注意が必要である。
他に何か昆布に付けられる物は何かないか…と冷蔵庫を開けると、賞味期限ギリギリの鮭フレークを発見。
「子持ち昆布」という当初の目的から完全に逸脱した行為だが、もうこうなりゃ魚卵じゃなくていい。昆布がおいしく食べられるなら、なんだって試してみようじゃないか。
これが素晴らしくおいしかった。もともと鮭フレーク好きではあるが、そこに昆布という仲間が加わったことで味に広がりが生まれた。
正直、ここで終わってしまってもいい。それくらいおいしかった。これはあとでまた必ず作ろう。
そろそろ冷蔵庫に入れた子持ち昆布が固まった頃だ。さ っそく試食といこうじゃないか。
似ても似つきません
まずはタラコ子持ちから食べてみる。
…ごはんが欲しくなる味だった。決してマズイとかそういうことじゃない。ただ「子持ち昆布」という概念からかけ離れすぎて、どう評価したらいいのか正直わからないのだ。
味は合格。でもこれは「昆布とタラコの重ねたの」以外の何物でもないな。このまま蒸したら固まるかしら。
そして数の子の方はどうなったかと言うと…。
タラコ以上の惨劇である。ある程度予測はしていたが、まさかここまでとは思わなかった。
味も、本物の子持ち昆布と構成物は同じはずなのに何かが決定的に違う。この違いは一体なんだろう。
でも、好きな数の子と昆布を一度にたくさん食べられただけで良しとしたい。悔し紛れでもなんでもなく、心の底からそう思う。
大事に食べます
「子持ち昆布」にはこれっぽっちも似なかったが、頂戴した昆布を無駄にせず、どれもおいしく食べることが出来て本当に良かった。
昆布を下さった方からの返信メールには「無理に記事にしなくていいですよ。逆に悩ませてしまってすみません。出汁に煮物にご自由にお使い下さい」とあった。
なんて優しいんだろう…と胸がいっぱいになる。お言葉に甘えて、まだたくさん残っている昆布は大切に自由に使わせていただきます。本当に、本当にありがとうございました。
これも広い意味では子持ち昆布と言えますよね?