夜の街を徘徊
バランスボールで遊んでたらすっかり日が暮れてしまった。夜中にスラント片手に街を徘徊。職質とかされないだろうか。
夜の自動販売機が好き。なんかほっとするので
またしつこく自動販売機にせまってみたのだが、こんな斜面に立っていても、やはり水平だった。ていうか、こんな大きな機械が1°でも傾いていたらそれは問題である。
水平。マジかよ
2°だ!
おしい! しかしながら、かなり1°に近づいたことは事実。いまの感じだ、いまの感じを忘れないようにしなければ!
感覚を憶えるため何度も置いてみる(無意味)
もはや手当たり次第なのか
そうしてぼくは、夜の街を歩きつづけたんだ……。
精米機のそばに謎のイルミネーション、 プライスレス
おなかもすいたのでコンビニへ
みつからない1°に感じる焦り。それと同時にわき起こる、「ちょっとちがうのではないか?」という思い。 電話やポストや精米機が少し傾いていたとしても、それは場所や設置の問題であり、1°という数字自体に意味はない。ぼくがさがしたかったのはそういう傾きではなく、意味をもった1°ではないのか?
なんだか疲れてしまったぼくは、ふらふらとコンビニへ立ち寄った。
お弁当を買おうとおもったのだが、夜遅かったため、品数は多くなかった。 空っぽのおにぎりの棚。ふと、スラントを置いてみると、
ん!?
1°だ!
店内でびっくりした顔して自分撮りはさすがにはばかられたので、外にでて一拍おいてから驚いてみた。
いきなりみつかった1°の傾き。興奮をかくせない。もしかしてぼくはいま、コンビニの秘密に触れようとしているのではないか。ほかの店舗にも寄ってみる。
ためしに水平にセットして置くと気泡は中央から大きくずれる
1°です、キャップ!
ぼくの生活のすぐ近くにあった1°の傾き。計測の果てにみえたものは、コンビニの計算しつくされたディスプレイ戦略の一端だった。ただ、2番目に近いコンビニまで車で30分というぼくの生活圏において、測定できたサンプルはあまりに少ない。この傾きが規格によるものなのかどうか、各会社に問い合わせをしようかとも考えたのだが、結局それはやめにした。なぜなら、コンビニの秘密を知ってしまった人物としてマークされる危険があるし、仮に担当者から、「そんな傾きはありませんよ」と返答された場合、読者の方々に、「あ、岩手のコンビニ傾いてる」と、思われてしまうからだ。