タレをあつめてなににかける
たくさんのタレがあつまった。 このタレをどう生かそう。 あつめたタレはすべていらないもの、つまり必要とされていないものである。 本来は不要であるはずのものを必要なものに変換する作業をしなければならない。これはいわば小さな魔法をかける作業だ。 では、なにに変換しようか。
焼肉のタレにしましょう
ラーメンのつゆ、炊き込みご飯のダシ、そのまま飲むなどいろいろ考えたのだが、タレといえば肉だろうということで、あつめたタレで肉を漬け込んで、焼肉にしようと思い立った。 焼肉のタレにはいろいろなものが入っているので、あつめたタレの使用法としては最高なのではないだろうか。
買出しして焼こう
そうと決まったら、さっそく買出ししよう。 スーパーで肉と、できるだけタレの味そのものを味わうためにエリンギと、比較対照として市販品の焼肉のタレを購入し、火気の使用できる公園へと向かった。
ツユの晴れ間のタレ日和
梅雨の晴れ間の暖かい日をねらってこの撮影をした。 会社からバスと徒歩で30分くらいのところにバーベキュー場のある公園があるので、そこを使用することにしていたのだが、出かける直前に「公園に焼肉の撮影に行ってきます」と声をかけたところ、なぜかそこにいた編集部のみんながついてきた。よほどあつめたいらないタレに関心があるのだろう。 この時点で、いらないもののあつまりが価値を持ちはじめていたのだ。
タレのブレンド開始
コンロの準備も終わり、いよいよいらないタレのブレンド開始だ。 はたして、いらないタレを混ぜることによっておいしい焼肉のタレ、つなわち必要なものに変化するのだろうか。
まずはベース作り
もちろん、あつめたタレをむやみやたらに混ぜてしまってはおいしいものはできない。 あつまったタレには、ヨーグルトの砂糖(厳密にはタレではないが「いらないタレの小袋」という趣旨には合致していると思う)やタルタルソースなど、やみくもに混ぜてはいけないものも含まれているので、慎重にタレ選びをしながら混ぜていった。
当たり前だが、あつめたタレそれぞれに味がある。 そのタレの味がどんなものなのか、味見をしたり匂いをかいだりしながら混ぜていく。