円筒分水のおさらい
円筒分水とは水を公平に分配するための施設で、大正末期から昭和初期にかけて、日本で誕生しました。
1本の水路から単なる枝分かれで水を分配すると、流量の多いときと少ないときで分配する割合に差が出てしまいます。また、より上流で取水した方が多くの水を確保できるのは言うまでもないことで、そのため地域同士の激しい水争いが各地で起こりました。
そこで考案されたのが円筒分水。下から水を吹き上げる円形の池を造り、その外周へあふれる水を決められた割合で分配すれば、流量の多い少ないに関係なく公平を保つことができるというわけです。これによって、全国各地で発生した水争いはほとんど終息しました。 |