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フェティッシュの火曜日
 
キリ番を踏みたい
なんかこういうのがあっただろう


 ブログの時代になってちょっと影を潜めた感があるけれども、数年前まで、個人ホームページには必ずアクセスカウンタがついていたように思う。「あなたは001102人目のお客様です」みたいな無駄に画数の多いカウンタがついてて、その下に「○○さん、100人目おめでとうございます!」って名前が並んでいる。なんとも平和でほほえましい光景。

 キリ番ってのはどうもおめでたいことのようなのだ。ここはネットの枠にとらわれず、実生活でもネットサーフィン感覚でいろんなところのキリ番を踏んでいきたい。

(text by 石川 大樹



 

インターネットに接続(気分です)

まずは身近なところから

 今回のネットサーフィンは駅から始まる。いやネットじゃないからネットサーフィンというのはちょっと違うな、リアルサーフィンか。でもリアルサーフィンじゃほんとのサーフィンみたいだから、丘サーファーにならって丘ネットサーフィンがいいだろうか。考えれば考えるほど煙に巻くような文章が加速していきそうなのだけれども、なんにしろ、サーフィンと言いつつ今からやろうとしていることは電車の切符の購入だ。例えが一周して変なことになってしまった。

 実生活でのアクセスカウンター、一番最初に思いついたのは切手に印刷されている4ケタの番号だった。インターネットに思いをはせつつ、券売機へ。

 

 

ホームページのアドレスを入力(気分です)
ホームページが表示され(気分です)

あなたは3750人目のお客様です。

 ただいまのアクセス数は3750。ホームページでいうと、ちょっと長くやってる趣味の日記サイトくらいだろうか。休日に撮った趣味の花の写真なんかをアップしている。見ている人は元々の知り合いが大半で、もう始めてかれこれ2年くらい経つ。見に来る人も決して多くはないけれども、日記のつもりで文章や写真を書き溜めていくこと自体が楽しいのだ。

 いや実在しないホームページの想像をする企画ではなかった。問題はキリ番かどうかなのだ。残念ながら3750はちょっとキリ番とは言い難い。ちょうど3000とは言わないまでも、せめて100の倍数ならよかったのに。

 ちなみに切符はこのあとも何枚か買ってみたものの、こんな感じでした。


東京メトロ。キリ番のキの字もなく、冷たくあしらわれた感。
東京モノレール。できれば0は末尾にあってほしいものだ
京急はキリ番探しにうってつけ。2つ数字がついているからだ。1102の方はかなり惜しい!
電車は型番でキリ番踏んでいた。うらやましい

 数日間スイカを使わずに切符を買ってみたが、どれも残念な結果に終わった。

 

 

宝くじという名のホームページの

キリ番の夢を見よう

 切符作戦は失敗。切符をもっと買うこともできたけど、大量買いした切符でキリ番を踏んだところで、しょせんカネで買った幸せだ。僕が求めているのはそんなものじゃない。もっと夢のあるキリ番なのだ。

 切符はあきらめてうろうろしていると、果たして目の前に現れたのは夢売り場であった。別名、宝くじ売り場。奇しくもドリームジャンボ宝くじが発売中であった。文字通りの、夢。宝くじの番号でドリームジャンボキリ番を狙ってみよう。

宝くじは数字の桁数が多いので、せめて1000の倍数くらいが出てくれればと思う。末尾3ケタが000となると、その確率は、3000円当たる確率とおなじ。これを高いと見るか、低いと見るか。


抽選番号という名のアクセスカウンタを

踏んだ!

 抽選番号にはたった1つの0すらなく、一瞬にして夢破れた。でもあんまりがっかりしてない自分がいる。なぜならこのとき、人生で初めて買ったこの宝くじに、すっかり気をとられてしまっていたからだ。もしかしたら当選するかもしれない。正直、キリ番よりカネだ。当選発表は6/17。再来週の記事は「街中のいろんなものを即金で買い付けたい」をお送りする予定です。

 

街中でパンフレットを配っている人に聞いてみる(写真は別の人)

問題の100枚目のパンフレット

人とのふれあいの中にこそキリ番が

 すみません、浮かれすぎました。これからはキリ番に集中します。こんどはちょっと方向性を変えて、人とのふれあいの中からキリ番を見いだしてみたい。街頭で物を配っている人に、キリ番の物をもらおうという作戦だ。さっそくパンフレットを配っている人に、もらいついでに話を聞いてみた。

石川:今日何時くらいから配られてるんですか?

配ってる人:8時半からですね。

石川:いま何枚目くらいかわかります?

配ってる人:えっと、正確には数えてないんですけど、全部で500枚あるんで…100枚くらいですかねえ。

石川:ありがとうございました。ひとつもらっていいですか?

配ってる人:はい、どうぞ。ウェットティッシュついてますから、使ってください。

 それでもらったのが写真の1枚。数字こそ書いてないが、これが(正確には数えてないんですけど)100枚目(くらい)のパンフレットだ。しかしこのカッコ書き部分から目をそらして「やったー!」と素直に喜べるほど僕も大胆不敵な性格ではなく、この数字に納得していいものかどうか、ただ胸にモヤモヤだけが残る結果に。人の記憶の曖昧さにつけ込んでキリ番をかすめ盗るようなマネはすべきじゃないよね。かすめ盗るっていうか何も盗ってはないんだけど、そんなのなんかずるいよねー、と思うのだ。キリ番は正確に数えてこそ、だ。

 こんなかんじでいろいろ試してみたのだが、一つ一つ紹介していくときりがないので、次のページではダイジェストで一気にご紹介しよう。

 

 



 

 
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